最近の子どもたちは疲れている!? 元気にサッカーするために知っておきたい、疲労回復効果を上げる「正しい入浴と睡眠」の知識
あなたのお子さん、疲れていませんか?毎日しっかり疲労回復できていますか?
子どもは元気なもの、学校やサッカーで疲れても一晩眠ればシャキッと元気に起きてくるもの。と思っている親御さんも多いかもしれません。
ですが、学校にサッカーに、ほかの習い事や友達との遊ぶ時間など何かと忙しい現代の子どもたち。睡眠時間はしっかりとっているつもりでも、じつは良質な睡眠がとれていなくてしっかり疲労回復していない可能性も。
疲れを回復させ良質な睡眠をとるために入浴は欠かせませんが、毎日の習慣とはいえ正しく入浴ができていない人も多いようです。
入浴は疲労回復はもちろん免疫力アップにも効果があります。良質な睡眠につなげ、疲労を回復するための入浴について日本健康開発財団の温泉医科学研究所所長で東京都市大学人間科学部教授の医師・博士の早坂信哉さんにお話しを聞きました。
(取材・文:前田陽子)
入浴は疲労回復効果があります(写真は2017年夏のサカイクキャンプより)
■入浴は疲労回復に効く!血流が良くなることで免疫力アップにも
サッカーをはじめ、スポーツをする人たちの疲労は筋肉系の損傷が要因のことが多いと思います。
筋肉痛の原因は疲労物質がたまることと、筋肉が細かく断裂して筋肉に傷がつくことで、いずれの場合も「入浴によって改善が促進される」と早坂さんは言います。
疲労回復には必要なのは、正しい入浴と質のいい睡眠です。早坂さんはどちらかだけでは効果が減ってしまうので、セットで考えるのが良いと教えてくれました。
湯船につかり身体を温めることで血管が拡げられ、血流が良くなります。血流が良くなることで疲労回復のために必要な酸素や栄養分を運んだり、いらなくなった老廃物を除去したりしてくれるのだそうです。
血流を良くするために一番簡単な方法が入浴なのです。さらに血流が良くなると、免疫力もアップすると早坂さんは言います。骨髄などで作られた免疫細胞は、体内をパトロールしリンパ節で働き、免疫細胞も血液の流れで移動するので、血流が良くなることは免疫力アップにとても大事なポイントなのだと教えてくれました。
また、入浴によって唾液の中のIgAというウィルスをやっつける抗体が増えるという研究もあるのだそうです。浴室で湯気を吸うことによって鼻の中の線毛細胞の動きも活発になるのだとか。線毛細胞は異物を外に出すも働きをするので、ウィルスが侵入する入口に近い部分を強化できるというのは風邪などの予防に重要ということなのだそう。