最近の子どもたちは疲れている!? 元気にサッカーするために知っておきたい、疲労回復効果を上げる「正しい入浴と睡眠」の知識
入浴のタイミングは、寝る1時間30分から2時間前がおすすめだそうです。睡眠に入るためには「体温を上げて、下げる」必要があり、それにかかる時間から逆算すると、1時間30分から2時間前という事になるのだとか。
良い睡眠をとるために、ぜひ入浴のタイミングも意識してみてほしいものです。
■良質な睡眠のためには室内温度も大事
子どもたちを良質な睡眠にいざなうために大事なのは「まずは家を静かにすること。親がテレビを見ているのに子どもに寝なさいと言っても寝ないですよね」と早坂さん。
家全体が寝るモードになることが必要で、そのためには、テレビや電気を消して静かに過ごすことが大事だとアドバイスをいただきました。
さらに、室温を暑すぎず、寒すぎない温度を保つことも良質な睡眠のために重要なのだとか。
「室温は18℃が目安です。
冷えた空気を吸うと眠りは浅くなってしまうので、いくら布団の中が温かくてもダメ。寝ている間に冷たい空気に触れると交感神経が刺激されてしまい眠りが浅くなると考えられます。寒いと睡眠の質が悪くなるので、ヒーターなどを使って室温を18℃以上にキープしましょう」
また、眠りに入るためには、入浴によって温まった体温が下がることが必要ですので、電気毛布などを使うのも良くないのだそうです。電気毛布を使用すると体温が下がりにくくなってしまうからなのだそう。
寒くて寝付けないので布団を温めたいなら、湯たんぽを使うのがおすすめだと早坂さんは言います。湯たんぽは自然に冷えていくので入眠の妨げにならないためなのだそうです。足が冷たいからと靴下を履いて寝る方もいらっしゃると思いますが、布団に入るときには脱いだ方が良いそうです。手の平や足裏から放熱することで、体温が下がっていくことで入眠するので、履いたままだと足先から熱が放出されず、良質な睡眠がとれないためです。
足元が冷たいのが気になる方は、湯たんぽなどでふとんの表面を温めて、靴下を脱いでふとんに入りましょう。
<疲労回復のポイント>
・入浴と睡眠のセットで疲労は回復する
・入浴は寝る1時間30分から2時間前に
・寝室の温度は18℃以上を朝までキープ
後編では、正しい入浴時間やサッカー少年たちにおすすめの入浴剤の効果などをお送りします。
早坂信哉(はやさか・しんや)
東京都市大学教授/ 博士(医学)、温泉療法専門医
大学医学部卒業後、1998年より自治医科大学大学院医学研究科にて入浴に関する調査研究を開始。