炭酸系入浴剤は筋肉疲労に効く! 疲労回復とパフォーマンスアップに効く「お風呂の入り方」
家庭で実践する際は、40℃に3分、ヒヤッと感じる冷たい25℃ほどのシャワー1分を3回繰り返すと温冷交代浴の代わりになるそうです。最後は40℃の湯に3分入浴したら上がります。
「インターネットなどでは、最後を冷水にする例が掲載されていますが、それでは温熱効果を得られないので、最後は40℃にしてください」と早坂さん。
また、ケガ予防などのために試合の2日前に熱いお風呂に入る、ヒートショックプロテインを増やすという入浴方法もあるのだそうです。
・42℃に10分
・41℃に15分
・40℃に20分(炭酸系入浴剤の併用で15分)
いずれかの方法で入浴することで、ヒートショックプロテインと呼ばれる身体を守るタンパク質を生成するのだそうです。
体温を1.5度くらい上げることで自身を守るために特殊なタンパク質が作られるという入浴法なのだとか。筋肉の障害を抑える効果や傷を修復する作用などがあり、試合でのパフォーマンスを上げることが期待できるのだと早坂さんは教えてくれました。この入浴法を実践しているアスリートもいるようです。
ただし、この入浴法は身体への負荷も強いので、のぼせに注意が必要なことと、毎日行っていては効果が悪くなるそうなので、ここぞという試合の前限定で行ってみるといいかもしれません。
正しい入浴方法
・40℃にトータル10分入浴する
・入浴の前後で水分補給をする
・炭酸系入浴剤を使うと疲労回復の手助けになる
・入浴中のマッサージやストレッチも効果あり
毎日のお風呂の入り方ひとつで疲労回復やパフォーマンスが変わってくるのです。元気な毎日を過ごすためにも、サッカーを思い切り楽しむためにも、今日からできることをみなさんも実践してみませんか。
早坂信哉(はやさか・しんや)
東京都市大学教授/ 博士(医学)、温泉療法専門医
大学医学部卒業後、1998年より自治医科大学大学院医学研究科にて入浴に関する調査研究を開始。現在は東京都市大学人間科学部教授東京都市大学大学院総合理工学研究科教授、総合研究所子ども家庭福祉研究センター長を務める傍ら企業等との協働や講演活動も行っている。テレビ、雑誌など各種メディア出演も多数。
著書に「たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法」(KADOKAWA)、入浴検定 公式テキスト お風呂の「正しい入り方」(日本入浴協会)、「最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」(大和書房)がある。