夏バテでどうしても食べられないときはゼリーだけでもOK? スポーツ管理栄養士が教える夏バテ対策
次の食事の時間が分かっていることで、無駄な間食が減り、食事のときに「お腹が空いていない」ということが起こりにくくなります。夏休みはその習慣が崩れがちです。食べる内容とともに食べる時間も可能な範囲内で意識してみましょう。
■夏バテも熱中症も予防する水分補給のコツ
夏バテとともに、暑い時季に心配な熱中症。適切な水分補給で熱中症対策も万全に行いたいところですね。そんな水分補給ですが、夏バテ予防のためには「冷たすぎない方がいい」という説も昔からよく言われていることです。
ところが、吉村さんからのアンサーは「冷たいほうがいい」とのこと。水分補給の目的は深部体温(身体の内側の体温)が上がりすぎるのを防ぐことであり、これは夏バテ対策にもつながります。
温度としては5~15℃。飲んだ時に冷たいと感じるくらいの温度です。また、夏は汗を大量に書くことによりミネラルがどんどん失われますので、スポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
■水分はどれくらい摂ったらいい?
夏バテと熱中症対策のために甘いスポーツドリンクをたっぷり飲むことで、お腹が膨らんで食事量が減り、それも夏バテの一因になるのでは?と次から次へと心配事が浮かびますが「適切な水分摂取」につながる、正しい摂取量を把握したいところですね。
その答えは個人差があり一概に「1日何リットル」とは言えないそう。確実に把握するためには、練習前後の体重計測が有効です。
体重の減少率が練習前と比べて1%以内であれば、汗で失われた水分をある程度補えていることになります。合わせて、練習後の尿の色もチェックをした方が良いと吉村さんは言います。
尿の色は"薄い黄色"がベストだそうです。これを繰り返すことで、自分にとっての適正量を感覚でつかめるようになります。
チームで行うことがベストだとのことですが、体重計測が難しい場合は、せめて尿の色だけでもチェックするように伝えてみてはいかがでしょうか。
■スポーツドリンクの注意点
夏バテと熱中症の予防には水分補給も大事(写真はイメージ)
スポーツドリンクは「甘すぎるから薄めてほしい」と子どもから言われて水を足したり、氷を大量に入れたりしがちですが、「摂取する水分と糖分、ミネラルのバランスが大切なので、できる限り薄めずに飲ませましょう」と吉村さんは言います。
そうすることで、ドリンクに含まれる成分が最大の効果をもたらしてくれるからだそうです。