シュート練習で重要なのは本数ではない 佐藤寿人が教えるゴール量産のために必要な練習法
味方が決めてくれればというメンタリティーでいけば、プロの世界で生き残れません。
自分が決めるのではなく、「味方が決めてくれれば」と発言している時は、どこか自分に自信がなくてパフォーマンスが良くない時なんです。
つまり、ゴールが取れない責任を他者に転嫁している時期。責任を全部自分が背負うぐらいでないといけないんです。
味方がフリーな状況であれば、パスをする選択肢は持つべきですが、自分が打って決められると思うならシュートを選択すべき。もちろん、決められなかった時はその批判を受けないといけません。
■シュート練習で重要なのは本数ではない
――ゴールを決める自信を付けるためには、日々の取り組みが大事ですよね。
シュート練習は本数ではなく、しっかり決めることが大事。
それこそプロでもゴールに拘らず、決まらなかったら何本も打ち直す選手が少なくありません。
でも、試合では1本のチャンスを決めないといけません。試合中にシュートを打つ場面は限られていますし、途中出場の選手だともっと打てません。結果を出さないと次はないという世界で生きているのに、普段の練習であれば10本打って決められない状況では試合で結果を出せません。
また、練習で多くの選手はPA外からシュートを打ちます。試合中に離れた位置から打つ場面は多くないので、練習からより試合に近いシュチュエーションを作ってシュートを打たないといけません。
■上手くいかない原因を逐一考えながら練習することで身についていく
――クリニックで浮き球のシュートをされていたのは、試合を想定してということでしょうか。
そうですね。
浮き球のシュートは難しく、なかなか枠に飛ばせないかもしれません。大人でも難しいものです。少しでもボールがイレギュラーしたり、足の入れ方を間違えると、枠に向かわないですし、ボールが上に外れてしまいます。なので、1回ずつちゃんとボールを見て、しっかり打つ。それを重ねていくと、そのサイクルが日常になってしっかり打てるようになっていくと思います。
確実に打てるようになるためには、先ほど話した通り、浮いてしまった原因を自分で考えないといけません。僕が「浮いた時はこうやらないといけない」と話しても、外側からの意見であって選手の感覚とはまた違います。選手が自分で考えて、練習に取り組めるようになることが望ましいと考えています。
■世界で活躍しているストライカーの得点パターンで多かったのは......
――今回のトレーニングではボレーシュートのメニューを行いました。