「お前たちが考えていることはどうでもいい」監督にもコーチにも相談できない学生プレーヤーたちの苦悩
「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、育成年代のサッカーの本質を伝える活動をしているKEI IMAIさん。
育成年代の指導現場の問題を提起する記事を出すと、それを読んだ若い子からTwitterや、Instagram、Facebookで相談が来るそうです。
相談内容は、指導者、監督の暴言、理不尽な練習がほとんどなのですが、このような内容は事実確認が難しいため、実際にオンラインで話を聞いて詳細をヒアリングすることもあるのだとか。
実際に話を聞いてみると、今の時代に信じがたいような指導を受けているという内容が実に多いのだそうです。
今回は、2つほど例として実際に相談にきた学生の話を紹介します。
(構成・文:KEI IMAI)
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■都内の強豪高校サッカー部の生徒の話
「突然のメッセージ失礼いたします。◯◯高校サッカー部の◯◯と申します。noteを拝見してご連絡させていただきました。
自分がモヤっと感じていることがとても鮮明に書かれていてお話を聞いてみたいと思いご連絡しました。自分が今置かれている状況をご相談させていただけないでしょうか」
高校生からくるメッセージの中では、とてもしっかりとした文章だったのが印象的で、一度オンラインで話を聞いてみることにしました。
実際に話を聞いてみると、ジュニアユース時代は、Jクラブの下部組織で世代別代表にも選ばれた経験のある実績がある子で、受け答えもしっかりとしていました。
以下に、彼から聞いた話を紹介します。
※コメントはzoom録画の内容を要約しています
■指導者に感じる違和感
「常に一方的な指示というか命令で、言われた通りにやらないと罰走になるか干されます。試合に出してもらえないどころか、練習でも無視されます。心を入れ替えてやる気を見せろということだと思います。自分が一度干された時、やっぱり試合に出ないと成長しないので、言うことを聞いて練習も必死にやりました。
それでまた試合に出るチャンスはもらえたのですが、ずっと違和感というか納得がいかなくて胸に何か引っかかったままずっとプレーしています。ジュニアユース時代の指導者は、一人ひとりと向き合って、どこをどう伸ばせば良いか常に対話して成長する実感を感じながらトレーニングできたので、その頃受けた指導とのギャップがすごくて、とても納得いかないというか...」