サッカーでも大事な「自分で決める」能力が身につく、デジタルツールを使った教育でわが子の決断力を高める方法
GIGAスクール構想によるICT教育の浸透は、子どもたちの学習スタイルを大きく変化させました。前編ではICTの活用はサッカーにも必要とされる「主体性」を育みやすい側面があることをリクルートEd-tech総研所長の山下真司さんが解説してくれました。
ICT教育による効果をある程度理解すると、次に思うことは親である私たちがどう捉え、寄り添っていくべきかということかもしれません。
まず大切なことは「今までとは違う」というマインドセットを行うことだと山下さんは言います。それはどういうことなのでしょうか。ICT教育への親の向き合い方についてアドバイスをいただきました。
(取材・文:小林博子)
(写真は少年サッカーのイメージ)
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■使う時間も使い方も「自分で決める」こと
自宅で画面を見つめる時間が長くなった我が子の姿を見ると、「目が悪くなるのでは」と心配になる方は多いはず。
使っていい時間を決めるなどの対策を講じているご家庭も多いことでしょう。
ですが、使う時間はひとまず子どもに決めさせてあげましょう。
前編でお伝えしたように、学校では今、子どもたちの学び方が大きく変化していて、「主体性のある学び」に重点がおかれています。ICTをツールとして活用することで、その学びがさらに加速すると考えられています。1人1台の端末、つまり子どもたちの学習のためのツールだからこそ、使う時間や使い方といったルールも主体性を尊重してあげるほうがベターだといいます。
もしかしたら「好きなだけ使う」と決める子もいるかもしれませんが、そこは少し我慢してください。なぜそう決めたのか、それについてどう思うのかを問い、否定せずに見守ってあげることが大切です。
■親が決めたことを守らせると、良くない結果が出た時に「ママ/パパのせいだ」と他責的に
子どもは次第に、自分自身で決めたことが自分に良い影響を及ぼしてくれたのかを振り返るときがくるはずです。
親にタブレットを使う時間を制限されていたらできないことです。
自分の判断をもう一人の自分が客観的に評価できれば、自らの意志で改善に取り組むでしょう。これは「自己調整力」と言われるものであり、学習力に必要な「メタ認知」を強くしてくれます。このようなケースのように、絶対的な正解がないものに対しては、自分で考えて得られる「納得解」