手詰まりになるとサイドに出しがち。サイド=スペースがあって安全、ではなく「安全な場所」は状況によって違うと教える方法は?
そこで、そのサイドの選手を、外側から追い越していくと、相手守備はなおいっそうサイドに集まります。そうすると、真ん中ががら空きになりますね。
そこに気づいてほしいのです。そうやって相手を揺さぶること。さらに言えば、サイドにボールを出すときに、選手たちが「その次の次のプレー」が予測できるようになるといいですね。
各々の予測が合わないときもあれば、合うときもあります。そうやって連携することが大事です。
それを繰り返すことで、選手が「サッカーをどう理解するか」につながるのです。
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■欧州では1年生ぐらいから外に開く、中にパス、シュートの意味を理解している
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
そのような「サッカーで攻撃するということは、こういうことなんだ」と理解を深めていく。それがサッカーインテリジェンスと言われるものです。こういった理解を、日本の育成ではもっと早い段階で学んでほしいと私は考えます。
「もっと攻撃してごらん」
「どこに動いたら、相手は困るかな?」
「君がどこに動いたら、相手を崩せるかな?」
そんなふうに問いかけながら、子どもたちの理解を促しましょう。
欧州では、1年生くらいの年齢から、外に開いて、中に入れて、シュートをすることの意味を理解しています。
練習で指導者は説明していいと思いますが、試合では自由にさせてください。試合は練習でやってきたことを試す場所です。
試すときは子どもたちに任せましょう。
「自分たちでできるためにはどうしますか?」と尋ねてください。
理解を促すとき、動画があるとわかりやすいでしょう。
DAZNのYouTubeチャンネルで内田篤人さんのやっている動画なども参考になります。外部サイトですが、よろしければご覧ください。
【内田篤人の実演指導】みんなでやろう「ウッシー」|Players Lab 2nd Season #1|内田篤人のフットボールタイム|2022
池上正さんの指導を動画で見る>>
池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。