2022年6月28日 20:00
スポーツジャーナリスト二宮清純さんに聞く子どもの会話の引き出し方 試合後は「勝った?」より「今日なんかいいことあった?」と聞こう
二宮さんは「私に任せてください」という言葉を例に説明します。
「文字で単純に『私に任せてください』と書くのと、実際に会って、笑顔で『私に任せてください』と言って相手の肩をポンと叩くのとでは、受け取る側の印象はまったく違いますよね。文字で『私に任せてください』だと、突き放していると感じるかもしれません。でも会って、顔を見て『私に任せてください』と言われると、安心できますよね。それは、表情や言葉からニュアンスが伝わるからです」
練習前後の5分、10分でも、コーチに会って話すことができれば、モヤモヤや疑問の解消にもつながりそうです。
「大事な話は、会ってした方がいいです。言葉には体温がありますから。文字だけだと、体温を感じることはできませんよね。
字面だけで判断することは危険なので、大事な話をするのであれば、基本的に会った方がいいと思います。どう対応するかはそれからですね」
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■相手から受け取る情報量のうち、「言葉」はわずか7%
コミュニケーションの基本は、顔と顔を突き合わせることにほかなりません。『メラビアンの法則』によると、人間が相手から受け取る情報量のうち、言葉から受け取るのはわずか7%で、それ以外の93%は非言語(表情や仕草など)によるものだそうです。それほど、言葉以外の情報は大切なのです。
コロナ禍では会って話をしずらく、マスク越しの表情を読み取るのは難しいかもしれませんが、注意深く観察することを心がけるだけで、得られる情報量が変わってきそうです。
お子さんやコーチ、周囲の方とより良いコミュニケーションをとるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
二宮清純(にのみやせいじゅん)
スポーツジャーナリスト。株式会社スポーツコミュニケーションズ代表取締役。
1960年、愛媛県生まれ。スポーツ紙や流通紙の記者を経てフリーのスポーツジャーナリストとして独立。五輪・パラリンピック、サッカーW杯、ラグビーW杯、メジャーリーグなど国内外で幅広い取材活動を展開。明治大学大学院博士前期課程修了。
広島大学特別招聘教授。大正大学地域構想研究所客員教授。経済産業省「地域×スポーツクラブ産業研究会」委員。認定NPO法人健康都市活動支機構理事。
著書に「勝者の思考法」「人を見つけ人を伸ばす」「人を動かす勝者の言葉」など多数。
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