暑さ指数=WBGT が31度以上になったらサッカー中止! 子どもたちの安全を守るため知っておきたい練習中止の判断基準
今年の夏も暑い日々が続いています。そこで気をつけたいのが熱中症。どれだけ対策をしていても、危険がつきまとうのが夏場のサッカー活動です。ときには指導者の判断で、練習や試合を中止、中断する必要があります。
そこで今回は日本スポーツ協会スポーツ医・科学委員会「スポーツ活動中の熱中症事故予防プロジェクト」班員で、立教大学コミュニティ福祉学部の安松幹展教授に「熱中症リスクを踏まえた、練習・試合中止の判断基準」について話をうかがいました。
子どもたちの健康を守るため「どのようなときは練習・試合を中止にした方がいいのか?」の基準を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
(取材・文鈴木智之)
写真は少年サッカーのイメージ
■暑さ指数=WBGTが31度以上になったらサッカーは中止して
中田さんは東京都の技術委員長に就任するまでの12年間、日本サッカーを先頭に立って引っ張っていくエリートの育成を目標にするJFAアカデミーに所属していました。所属するのは、3次まである選考を進んだ10数名の選手のみ。
合格した親御さんの中には、「将来はプロになれる」と期待を抱かれる方もいましたが、中学、高校年代で伸びていくかは本人と指導者をはじめ周囲のサポート次第です。
「優秀な選手が多かったですが、誰が順調に伸び続けるか、いつ伸びるのかは指導者も分からない。私たち指導者含め、お父さん、お母さん皆さんでサポートし続けましょう!と伝えていました」と中田さんは振り返ります。
「保護者が期待するのは当然ですが、親御さんは見守ったり、励ましたりするのが大事。年齢が下がれば下がるほど、みんながプロになれるチャンスがある。だからと言って、そのまま順調にいくかは全く分からない。指導者と保護者と我々がタッグと組んで子どもたちの成長を見守ることが大切です」。
WBGT
31度以上:運動は原則中止
28度以上:厳重警戒(激しい運動は中止)
25度以上:警戒(積極的に休憩)
21度以上:注意(積極的に水分補給)
20度以下:ほぼ安全
スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブックより
「WBGTは湿度と気温、日差しの強さをもとに導き出す数値です。
WBGTは専門の機器で計測できるほか、環境省のHP(熱中症予防情報サイト)や天気予報サイトにも掲載されているので、サッカー活動がある日は、前日からチェックして、練習をする・しないの判断の参考にしていただけたらと思います」