点取り屋がいなくなって決定力ガタ落ち、今いる選手で何とかして優勝する方法を教えて
そこを促進させるため、クワトロサッカーと呼ばれる4人制のゲームを40年近く行ってきました。
ベースにあるのが「一人ひとりを伸ばす」という考え方です。個に特化した育成と言ってしまうと、日本ではドリブルができて足元の技術の高い選手がイメージされますが、そうでないことがおわかりいただけると思います。
■優勝という目標を、大人が立てていないか
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
話をもとに戻しましょう。
賛否両論あるかと思いますが「優勝させてやりたい」という感覚は大人のエゴだと私は思います。優勝という目標を、大人が立てていないでしょうか。
優勝は彼らの勲章ではないことを理解しておくことも重要です。
もしあるとしたら、僕らは小学生時代にサッカーを学んできた。楽しんできた。それが勲章です。
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池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。
京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。