子育て情報『自身も体罰指導を受けた経験を持つバレーボール協会川合俊一会長が「選手を伸ばすためには暴力指導は絶対ダメ」と言い切る理由』

自身も体罰指導を受けた経験を持つバレーボール協会川合俊一会長が「選手を伸ばすためには暴力指導は絶対ダメ」と言い切る理由

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■誰かにやらされてやるのではなく、自分たちで考えて取り組むことで伸びる

川合会長は、世界のスポーツ界でトップに立つ選手を例にあげます。

「野球の大谷翔平選手やゴルフの松山英樹選手など、スポーツでトップになる選手って、自分で考えて行動することのできる選手です。簡単に言えば、頭がいい選手。もし彼らが暴力的な指導を受けていたら、いまのようなスターにはなっていないでしょう」

周囲から抜きん出るためには、自分で課題をみつけて、それを克服するために考えて取り組む力が不可欠です。暴力的な指導で選手を「やらせて」も、その能力は身につきません。

「私がバレーボール選手として、一番成長したのが高校3年生のときでした。というのも、監督が月に1日しか練習に来なかったんですね。その他の日は、3年生が中心になって練習をしていました。
監督が来ないとなると、練習を休みたいと思わなくなるんです」

当時、川合会長が通っていた高校は、バレーボール部にも関わらず、屋外の土のコートで練習していたそうです。

「コートが外なので、雨が降ると練習ができないんです(笑)。体育館を使えるのは、日曜日の午前中だけ。どうしたかというと、チームメイトの父親のツテを頼って、遠方にある幼稚園の体育館を借りて練習していました。それも、自分たちで『使わせてください』と交渉して」

体育館で練習ができる時間は貴重なので「めちゃくちゃ集中して練習するようになった」そうで、「僕個人もチームメイトもすごく成長しました」と振り返ります。

「その結果、1年生のときは東京都でベスト4だったのが、3年生のときは関東大会で優勝しました。誰かに言われてやらされるのではなく、自分たちで考えて取り組むことで、伸びていくんですよね」

■今の時代、指導者も大変常にアップデートしないといけない

川合会長は「いまの時代の指導者は、大変だと思います」と話します。

「極端に言うと、昔はやる気がない選手がいたら、殴ってやらせればよかった。
でもいまの時代は、選手に話をして理解して納得させて、やる気を出させなければいけません。そのためには、指導者が学ぶこと。考え方をアップデートさせなければいけない時代に来ているんです」

バレーボール協会は講習会やWebサイトを通じて、指導に対する考えを積極的に発信し、指導者への啓蒙活動を続けています。

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