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「止めて蹴る」ではなく「止めながら運ぶ」へ 止める蹴る運ぶのクオリティを高めるためにセレッソ大阪が取り組むこと

サカイク
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジで決勝トーナメントに進出し、ラウンド16でFCバルセロナと対戦した、セレッソ大阪U-12。

10番の石渡悠吏選手を中心に、バルサの攻撃を粘り強く跳ね返していましたが、0-3で敗れました。セレッソのみなさんは、バルサと試合をしてみて、どのようなことを感じたのでしょうか?

試合後、久川直裕監督(以下、久川)と選手たちに話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:高瀬波音也)

「止めて蹴る」ではなく「止めながら運ぶ」へ 止める蹴る運ぶのクオリティを高めるためにセレッソ大阪が取り組むこと

試合の感想を語ってくれた選手たち(C)高瀬波音也

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■バルサは次の目的を持ちながらボールを受けている対戦してみて分かった自分たちとの違い


――バルセロナ戦の感想を聞かせてください。

久川子どもたちも言っていましたが、止める蹴る運ぶという、こだわをりを持ってやっているところが出せませんでした。どれぐらい通用するかを試してもらいたかったのですが、運んだら取られるのではないかと、怖がっている部分もありましたね。

「止めて蹴る」ではなく「止めながら運ぶ」へ 止める蹴る運ぶのクオリティを高めるためにセレッソ大阪が取り組むこと

バルセロナと対戦してみて止める蹴る運ぶの質の高さを実感したと語った久川監督(C)高瀬波音也

――セレッソのアカデミーでは「止める蹴る運ぶ」にこだわっていますが、バルサの質に関してはどう感じましたか?

久川バルサの選手は、プレーの次の目的を持ちながらボールを受けていますよね。うちの子達は、とりあえずボールを受けるといった感じで、止めるという一つのことはできるのですが、その先の二つ三つまで、意識するところが少なかったのかなと思います。


あそこにボールを出したいからここに止めるとか、目的があって、そのために体の向きやボールを止める場所があるわけで、その部分で質の違いを感じました。これからの課題にしていきたいです。

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■止める蹴る、運ぶのクオリティを高めるための今後の課題


――止める蹴る運ぶのクオリティを高めるために、普段どのようなアプローチをしていますか?

久川止める蹴る運ぶをバラバラに取り組むことも、混合させたトレーニングをすることもあるのですが、もう少し「止めて蹴る」ではなく「止めながら運ぶ」「運びながら蹴る」といったところが出せればなと。そこが今後の課題ですし、僕にとってもいい勉強になりました。

――セレッソのアカデミーで目指す姿はどのようなものですか?

久川一番は技術の向上です。もちろん年齢が上がればスピード、パワーも必要になってはきますが、まずは技術を向上させて、個人で戦える選手を育成したいと思っています。

■ワールドチャレンジは世界を垣間見ることができる大会


――去年に続くワールドチャレンジの出場ですが、大会の意義はどう感じていますか?

久川ワーチャレは世界を垣間見ることのできる大会です。僕自身、ワーチャレで感じたことを子どもたちに伝えながらやってきました。
大事にしていることは去年も今年も同じなので、それをどれだけ突き詰めてできるか。彼らの今後の成長に期待したいです。

■選手たちはバルサとの対戦をどう感じたのか


バルセロナとの試合後、選手に話をうかがいました。

インタビューを受けてくれたのは中杉環くん(11番)、石渡悠吏くん(10番)、大村憲心くん(8番)、藤田大智くん(7番)、梅本淳正くん(6番)、泊樹佑くん(4番)

■バルサは止める蹴る、運ぶの一つひとつが上手かった


――バルセロナと試合をした感想を聞かせてください。

中杉バルセロナは広がってプレーしていて、真ん中で引きつけた後にボールを戻して、次にサイドを使ったりと、常に遠くを見ながらプレーしていました。もっと縦と中を切って守備をすれば良かったです。ポジショニングの微調整が大事だと思いました。

石渡バルセロナは真ん中にボールをつけて戻して、サイドに振ってから縦に突破することが多かったです。
2人の間を強引に割られて危ない場面があったので、次に生かせるように頑張りたいです。

大村バルサは止める蹴る、運ぶ、一つひとつのプレーが上手くて、いろんなところが見えていました。

藤田一人ひとりが強くて、何人かでボールを取りに行っても抜かれるし、一つのミスが大きなピンチになってしまうので、これからはミスを少なくしていこうと思います。

梅本フィジカル面が自分たちと違って、世界レベルで速かったです。自分たちが守備をしていても、バルサは集中が切れた隙を逃がさず、攻撃してきました。

泊個人能力が高くて、3人で囲んでも取れないこともあったので、ひとりでも取れるようにディフェンスを高めていきたいです。

■バルサとの対戦を今後どう生かすか


――バルサと試合をした経験を、今後どう生かしていきたいですか?

中杉ワンタッチの質を上げて、駆け引きして、一歩外れて、持ちすぎずにはたいてもう1回受ける回数を増やしていきたいです。

石渡1人でも守れるように強く行って、ボールを取り切り、前に繋げられるようにしたいです。


大村バルサみたいに一つひとつのプレーが上手くなれるようにもっと練習して、試合で生かせるように、頑張りたいです。

藤田攻撃のときにもっと落ち着いボールを回して、何人かでパスを回して、ゴール前まで行って決めきることができるようになりたいです。

梅本体で劣っていても、技術で勝るために磨いていきたいです。

泊バルサよりも上というか、どのチームにも通用する技術を身につけたいです。

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