「勝ちを目指す以上に大事なものがある」アベーリャス千葉FCが選手育成で技術習得と同じぐらい大切にしていること
古川さんは「トレーニングと食事と睡眠は三位一体。全部同じぐらい大切です」と話します。
「基本的に、練習時間は夜の6時から8時で、遅くとも9時には食事がとれるようにしています。希望者にはグラウンドでプロテインを飲ませていますし、おにぎりを持ってくる子もいます」
成長期の子どもたちにとって、栄養摂取のタイミングや睡眠時間の少なさは大きな課題です。ジュニアユース年代は、身体が一気に大きくなる時期でもあるので、栄養や休息に目を向けるのは理にかなっています。
■勝ちを目指す以上に大事なものがある
前編で紹介した畑作業などサッカー以外の体験も大事にしている写真提供:アベーリャス千葉
アベーリャスでは、前編の記事でも紹介したように、ピッチ内外における様々な取り組みをもとに、選手を成長に導いています。
古川さんは「勝ちを目指すことは大前提ですが、それ以上に大事なものがあると、長年指導をしてきて感じます」と、優しいまなざしで語ります。
「何より大切なのは、サッカーが好きな子を一人でも増やすこと。
プロになれる子はほんの一握りです。それ以外の子に、大人になってもサッカーを楽しめるようになってほしい。そのためにはボールを扱うことができて、自分で判断する経験をたくさんすること。その積み重ねが、サッカーを生涯スポーツとして楽しむことにつながるのかなと思います」
ブラジルと日本のハイブリッドを目指し、育成に携わる古川さん。ホームグラウンドの「カンポ ドマルシマ」からは、今後もたくさんのサッカー小僧が巣立っていくことでしょう。
サッカーする子どもを伸ばす親の心得
「サカイク10か条」とは