認知能力を高め学力向上にも! 知能研究の専門家が考えるサッカーノートの活用法
「日々のことを書き綴ったものが1冊のノートであることは、子どもたちがいつでもどこでも見返しやすく、また、空欄が埋まって自分だけの1冊になっていく様子から成果が見えやすいもの。モチベーションや自己肯定感につながりやすいはずです」と太鼓判を押してくれたほど。
確かに、アプリやデジタルデバイスへでの記録に比べると紙媒体のほうが「書いた感」や「書いた量」がわかりやすいもの。今後デジタル化が進んだ時にもどうなるかはわかりませんが、少なくとも学校で鉛筆でノートをとっている今の小学生にもやはり、ノートに軍配が上がることでしょう。電池や電波がなくてもいつでも見返せますし、何を考えてそれをどう言語化したか、書くことをどれだけ頑張ったか、そういったことがわかりやすい"ノート"は優秀な媒体だと再確認できます。
それを踏まえると、現段階では小中学生年代で「ノートに手書きする」ことに大きなメリットがあるとも言えます。
サッカーする子どもを伸ばす親の心得
「サカイク10か条」とは
■手書きの訓練ツールとしてサッカーノートを活用しては
ただし「サッカーノートは紙媒体に手書きが絶対にいい」というわけではなく、デジタルにはデジタルの良さがあるのも事実です。たとえば写真や動画が記録しやすいですし、入力したデータは簡単には消えないので、子どもにありがちな「紛失」という悲しい事態も防げるはずです。
実際、大塚先生も「とにかく手書き推奨」というわけではなく、たとえばスケジュールはデジタル管理派なのだとか。「カレンダーが予定をリマインドしてくれるスマホの機能に日々助けられています」と笑いながら教えてくれました。
それも踏まえて先生が提案してくれたのは「書くための訓練をするためのツールとしてサッカーノートを活用する」という選択肢です。手で書くことで認知能力や文章作成能力が培われるのであれば、大好きなサッカーについて書くサッカーノートを手書きにすることで、楽しく無理なく書いてくれるはずだからです。
■サッカーノートは後から読み返すので「きれいな文字を書こう」という意識にもつながる
写真は少年サッカーのイメージ
「サッカーノートは記録として残す側面もあるので、あとから読み返すことを思うと、自然ときれいな文字を書こうとしたり、難しい言葉なども使って、よく考えて文章を書いたりするかもしれません。それも子どもの能力を自然に引き出すことにつながりますよ」