努力もしないのに「プロになりたい」なんて気軽に言わないで! 自主練もしないのに「上手くなりたい」などと言って欲しくない問題
を一度学び直さなくてはいけないようです。ご勤務先では管理職をされているのでしょうか。目の前にいるわずか8歳の息子さんを、ご自分の部下のように考えておられる印象を持ちました。なぜならば、まるで大人を相手にしているような発言が目立つからです。
「上手くなりたいなどと言って欲しくもない」
「より上手くなろうと向上心を持てないなら、プロになるなどと気軽に言って欲しくもない」
息子が上手くなりたい、プロになりたいと言うので期待していたのに。息子から裏切られた――そんな感情ではありませんか。それは例えば、期待を寄せていた会社の部下が残業せずに仕事を放り出して帰ってしまい、そのことを怒っている上司と似ています。
大人は自分の発言や行動に責任を持たなくてはなりませんね。
しかしながら大人でもそれができない人はたくさんいます。私も締め切りを守りますと宣言しながら、時々破っています。編集者には申し訳なく思っています。大人でさえ、有言実行は難しいのです。だからこそ「有言実行」というキラキラまぶしい言葉があるわけです。
■相手は8歳の子ども大人用の物差しでジャッジしないこと
先日、ある場所で遅刻の話になりました。するとある人が「私は生まれてこの方遅刻をしたことがない」と若干誇らしげに言いました。時間を守ることを親から厳しく言われて育ったそうです。
それは素晴らしい教育ですねと伝えましたが、常に親に急かされて動く様子が目に浮かび少しだけ気の毒になりました。
私は遅刻したことはありますが、ここぞという場面では用意周到に準備をします(原稿の締め切りは編集者が待ってくれるという甘えがあります)。大人ですから、主体的になればしっかりと動くものです。
そう考えると、小学2年生の息子さんは大人ではありません。まだ成長過程にいます。もっと「相手は子どもだ」という前提で考えましょう。お母さんという立派な大人の物差しには合わないかもしれないけれど、物差し自体が大人用なのです。
■練習に関しての意見は正論だが、子どもにはそれぞれの成長スピードがある
「リフティングは練習あるのみだと私は考えており、短い時間でも日々練習を『継続して』行うことが、一番の方法だと思っています」という意見は正論でしょう。
が、子育てと一番相性が悪いのが「正論」です。子どもそれぞれに性格があり、成長の早い遅いもあります。早熟な子どもなら、お母さんが見ているときにわざとリフティングの練習をして喜ばせるのでしょうが、息子さんは8歳なりの成長をしているようです。