(仮称)市原歴史博物館開館プレイベント講演&シンポジウム「最新科学が解明する縄文社会」を開催
その後、市役所庁舎の北側に隣接する一帯は、国分寺中央公園として整備されましたが、遺跡のおよそ3分の1が、この地下に史跡として保存されています。
発掘調査は、1970年代から1980年代にかけ4次にわたり行われ、その後1990年代に整理作業を続け、1999年に調査報告書を刊行、その内容を詳細に報告しました。1,000年にわたる縄文集落の変遷、100体を超える埋葬人骨、土偶をはじめとした「まつり」に関わる様々な遺構や遺物など、当時の暮らしぶりを知るための重要な資料となり、関東地方を代表する遺跡として知られています。
近年、DNA分析などによる古人骨研究は、飛躍的な進展を遂げ、個体群の遺伝子情報の解析も可能となってきました。今回、早稲田大学、東京大学、明治大学などの研究者による共同研究が進められ、祇園原貝塚出土人骨などに対して、人類学、考古学的に大きな成果が得られています。
5 祇園原貝塚からみつかった遺構や遺物
竪穴建物跡内の貝塚
土偶
埋葬された人骨(屈葬)
■「祇園原貝塚」講演&シンポジウム ~最新科学が解明する縄文社会~ 全構成
1 午前の部 講演(発表)
開会 教育長あいさつ 9:00~9:10
(1)東京湾東岸の貝塚群の特質と市原市の貝塚
西野 雅人(千葉市埋蔵文化財調査センター所長)9:15~9:45
(2)祇園原貝塚の発掘調査成果 ―国分寺台にある縄文貝塚集落の様相―
忍澤 成視(市原市教育委員会 ふるさと文化課)9:45~10:15
(3)祇園原貝塚5次調査の成果 ―史跡として公園の下に眠る遺跡の姿―
近藤 敏(元市原市埋蔵文化財調査センター学芸員)10:15~10:45
~祇園原貝塚など市原市遺跡出土資料に基づくプロジェクト研究の成果~
(4)縄文時代の社会変動と古人骨のDNA情報
高橋 龍三郎(早稲田大学文学学術院教授)11:00~11:30
(5)古病理学から探る祇園原縄文人の生活と健康
藤田 尚(同志社大学文化遺産情報科学センター副センター長 人類学)11:30~12:00
2 午後の部 講演(発表)
(6)市原市から出土した縄文人骨のゲノム解析
太田 博樹(東京大学大学院理学系研究科教授 人類学)13:00~13:30
(7)市原市から出土した縄文人骨の炭素同位体年代測定・食性分析
米田 穣(東京大学教授 人類学)13:30~14:00
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