子育て情報『子どもの貧困に関する中高生向けデジタル教材を大学生が開発し、学生奨励賞受賞』

2022年3月9日 15:15

子どもの貧困に関する中高生向けデジタル教材を大学生が開発し、学生奨励賞受賞

工学院大学(学長:伊藤 慎一郎、所在地:東京都新宿区/八王子市)のセキュリティ科学研究室(コンピュータ科学科、指導教員:藤川 真樹教授)は、子どもの貧困に関する中高生向けデジタル教材を開発し、情報処理学会第84回全国大会の学生セッション(コンテンツ開発)において学生奨励賞を受賞しました。デジタル教材は、3月9日正午から無料ダウンロードの申請を受け付けています。

日本では7人に1人の子どもが、家計を支えるために毎日アルバイトをしているなど相対的貧困下*にあり、社会全体の課題です。子どもたち自身が日本の子どもの貧困の状況や利用できる制度を知り、考えることを目的に、PCで操作するゲーム形式のデジタル教材を作成しました。経済的困難な状況にある主人公(高校生)に対し、友だちや親、学校の先生の立場で適切と思う行動を選びながらストーリーを進めるノベルゲーム形式です。進路選択編とアルバイト編があり、主人公の状況に応じて声をかける、主人公が活用できる制度の情報を選ぶなど、楽しみながら子どもの権利を学び、対応を身に付けるコンテンツです。

*出典:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査」

子どもの貧困に関する中高生向けデジタル教材を大学生が開発し、学生奨励賞受賞

コンテンツのワンシーン(進路選択編より)
子どもの貧困に関する中高生向けデジタル教材を大学生が開発し、学生奨励賞受賞

コンテンツのワンシーン(アルバイト編より)

■制作学生コメント:鈴木 彩音さん(情報学部4年)
制作メンバー4人は、制作に先立ち、まず子どもの権利条約について深く学びました。第16条には通信の保護という項目があり、他の項目でも情報関連が書かれています。同条約の理念は情報セキュリティにも関連していることがわかりました。
制作期間は2年です。コンテンツの構成をチュートリアル(プロローグ)・シナリオ1・シナリオ2・エピローグとし、初年度は先輩がシナリオ1を、2年目の2021年度は3人で他の部分を組み上げ、全体を完成させました。注力した点は、プレイする際のわかりやすさ、見やすさです。TIPSプラグインという機能を取り入れたことで、ストーリーの邪魔にならず貧困や制度を学ぶことが可能になりました。シームレスな演出も工夫の一つです。


■技術監修者コメント:藤川 真樹教授(工学院大学 コンピュータ科学科)
我が国は1994年に子どもの権利条約に批准していますが、28年が経過した今日において子どもの権利を子どもと大人の双方が正しく認識しているかといえば、そうとは言い切れません。

新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.