【日本初】Lancet Countdown 2023 Japan プレゼンテーション 子どもの健康問題としての気候変動セミナーを実施
【パネルディスカッション】
気候変動が健康に及ぼす影響に関する啓発活動を行う、「医師たちの気候変動啓発プロジェクト」は、全国の20代-40代男女合計1200人に対し、2023年の“最も暑い夏”を踏まえた気候変動と健康被害の意識調査を行い、同日その結果を発表しました。
第二部では、今回のセミナーに協力をいただいている「みどりのドクターズ」代表の佐々木隆史先生(医師)が意識調査についての解説を行うとともに、第一部に登壇した橋爪先生を筆頭に、調査結果を解説した佐々木先生、東京大学 大気海洋研究所 准教授 今田由紀子先生、東京医科歯科大学 国際健康推進医学分野 教授 藤原武男先生、長崎大学 プラネタリーヘルス学環長 教授 渡辺知保先生が、子どもの健康問題としての気候変動についてそれぞれの見解や意見を述べました。
写真左からモデレーターを務めた日本医療政策機構 副事務局長 菅原丈二、一般社団法人 みどりのドクターズ 代表理事 佐々木隆史、東京医科歯科大学 国際健康推進医学分野 教授 藤原武男、東京大学 大気海洋研究所 准教授 今田由紀子、東京大学大学院 医学系研究科 国際保健政策学 教授 橋爪真弘、長崎大学 プラネタリーヘルス学環長 渡辺知保(敬称略)
“意識調査では1200人の対象者のうち81%が今年の夏の暑さについて異常だと思っていること、また子どもをもつ600人のうち気候変動が子どもの健康にも非常に危険性を感じていると答えたのはたった20%ということが判明”
佐々木先生:今回の調査結果で今年の夏の暑さについて「81%の人が異常だなと思う、特にここ近年が異常だなということを感じた」ということがわかりました。また、その中でも「2024年以降も、このような異常な気象は続いていくと思いますか」という質問に対しては3分の2の67%の人がずっと続いていくと思うと回答しています。ただ一部でオリー先生や橋爪先生の話を聞いていると、この気象は続くのではなくどんどん悪くなっているということが分かります。この67%の人が今後どんどん悪化していくと思っているのかについては疑問です。
また、今回1200人の対象者のうちお子さんがいる方は20代から40代600人でした。その中で「今年の暑さによってあなたの子どもの健康を損なう危険性を感じたか」という質問に対して「危険性を感じた」と答えたのは約6割で、非常に損なうと感じたのが約2割でした。