コミックエッセイ 下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~
3歳の息子を歯医者に連れて行ったらこうなった【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.24】
僕はただ今、虫歯の治療中。何度目かの治療の日、息子の定期検診も一緒に予約して連れて行った。
息子の検診は特段の問題無くブラッシングとフッ素塗布であっという間に終わった。
「がんばったから好きなの選んで良いよ〜」
息子は歯科助手さんからご褒美のミニチュア消しゴムをもらっている。
続いて僕の番、右上奥歯の治療が始まった。僕の後の患者がキャンセルになり時間があるからということで時間をかけて一気に治療を進めるということになった。息子が退屈しないかが気がかりだったが、早く治したかったのでお願いすることにした。
息子は診療室から5メートルくらい離れたキッズルームで遊んでいる。壁があるので様子は見えないが、「良い子で遊んでますよ〜」と歯科助手さんが声をかけてくれたので僕は安心して治療を受けていた。
しかし、その直後「おとーさーん!」という声がキッズルームから聞こえてきた。
ペタペタペタっと息子のスリッパ音が近づいてくる。
息子「おと〜さーん、これ開けて〜」
何のためらいも無く治療中の父に包装されたミニチュア消しゴムを差し出す息子。
僕「りま、まっへ(今は待って)」
主治医「田渕さん、口は開けたままで!」
息子「おと〜さーん、早く開けて〜」
僕「りょっほ、まっへ(ちょっと待って)」
息子「開けてよ!」
僕「はひへ(かして)」
主治医「ちょっと閉じないで!」
僕「はひ」
開けろ開けろのカオス診療室で何とか口を開けたまま、消しゴムの包装も開けて息子に中身を渡すことが出来た。
主治医「ここ見えますか?」
と先生が治療中の歯の経過を指し示す。
息子「ここ見えますか?」
主治医と息子が一緒に僕の右上6番(第一大臼歯)を覗いている。
僕「はい。あ〜(屈辱)」
僕の口内チェックに飽きた息子は再びキッズルームに引っ込んだ。
治療終了後、キッズルームにいる息子を迎えに行くと「ちゃんと歯磨きしないと虫歯になるからね〜」と言いながらぬいぐるみのワニの歯を丁寧にブラッシングしていた。
息子が選んだミニチュア消しゴムは虫歯の父への当てつけなのか歯ブラシセットだった。
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