【服×心】ファッションから生まれる認知の歪み…あなたは大丈夫?
アンカリングを利用してファッションで安心感や自信を得る
例えば、昔流行ったものにずっとしがみついているタイプの方、周りにいませんか?アムロちゃんが流行ったときに青春時代を送った方が未だに細眉をキープしている……などという姿を見たことがあるのではないでしょうか。これは自分が一番輝いていたときの格好にしがみついているためです。
そのファッションを身に纏うことで、過去の栄光や自分がブレイクしたときの華やかさをも一緒に身に纏っているのです。ある意味衣装のようなもので、気持ちを切り替えるために着ている方もいるかもしれません。ちょうど芸人さんが、日常ではありえないようなおもしろい洋服を着ることで、「自分はおもしろい人なのだ」と表しているようなものです。
しかし、日常的な生活のなかで“衣装”を必要とするのは、そのファッションでないと自分を出せないという心理状態。輝いていたときのファッションを着ることで、そのときの蘇りや安心感が生まれ、自信につなげているのです。これは依存に近いと言えるでしょう。
心理学でアンカリングという言葉があるのですが、例えば恋愛がうまくいっていたときに彼氏と一緒によく聞いていた曲を、別れてから5年後、10年後に聞くと、懐かしく幸せな気持ちになることがあります。