クラフトビールの次に流行る【クラフト◎◎】は・・・!?
クラフトビールに代表されるように、今、食の世界では「クラフト」がブーム。ここでいうクラフトとは、オートマチックな大量生産ではなく材料にこだわり、丁寧に一つ一つ作る食品のこと。少量生産だからこそできる上質な味、個性的なアイデア、レア感で人気です。
オンラインショップの利用が一般的になって、小規模メーカーが適正な数量で作り、欲しい人のところに届けられるようになった流通事情もこのクラフトブームを後押ししています。そこで今、アメリカでトレンドの「クラフト」フードをレポートします。
ほんのり甘くてフルーツや花の香り【クラフト・スピリッツ】
スピリッツとは、ジンやウオッカ、テキーラに代表される蒸留酒のこと。ジンなら「BEEFEATER(ビフィーター)」、ウオッカなら「SMIRNOFF(スミノフ)」など、これまで大手メーカーの商品がおなじみでした。
アメリカでは今、クラフトビールのように小規模の蒸留所が各地域で材料にこだわり、地元の穀類や水を使って小さなロットで作るスピリッツが話題です。
Photo by FEW spirits
これまでスピリッツというとそれ自体にあまりフレーバーがないものが一般的でしたが、クラフト・スピリッツは甘みがあったり、フルーツや花の香りがしたり、スパイスがきいていたりと個性豊か。ストレートやオンザロック、シンプルなカクテルなどで、そのお酒自体の味を楽しめるように作られています。
写真はイリノイ州にある「FEW spirits(ヒュースピリッツ)」の「AMERICAN GIN(アメリカン・ジン)」で、11種類のボタニカルな材料がミックスされたもの。チェリーやラズベリー、バニラの香りが際立っています。
Photo by OYO
アメリカやドイツのスピリッツコンクールで数々の賞を受賞しているオハイオ州「Middle West Spirits(ミドルウエストスピリッツ)」のウオッカ「OYO(オヨ)」。
バニラやキャラメル風味のバーボンのような風味、いちじくの香り、はちみつのような後味が特徴です。
人工甘味料を使わない【クラフト・ソーダ】
人工甘味料、人工フレーバーを使わず、フルーツ果汁やハーブなどで作ったナチュラルなソーダが「クラフト・ソーダ」と呼ばれ、グロサリーストアで売り場を拡大しています。
食材そのものの風味を生かしたリッチな味わいなので、ソフトドリンクとしてだけではなく、カクテルにも使われています。
また、多くのクラフト・ソーダに使われているのはきび砂糖。きび砂糖は精製されていない分、ミネラル分を含んでいるので白砂糖よりヘルシーといわれています。
Photo by Bruce Cost Ginger Ale
こちらはナチュラルなしょうが、フルーツを使った「Bruce Cost Ginger Ale(ブルース・コースト・ジンジャーエール)」。パッションフルーツやざくろ、ジャスミンティー味などがあります。
ニューヨーク・ブルックリン発の人気商品で、日本でもアマゾンなどで購入可能。
Photo by JOIA
ミネソタ州ミネアポリスの「JOIA(ジョイア)」は、ミクソロジストとコラボしているため、独特の組み合わせが楽しめますよ。
”グレープフルーツ×カルダモン×カモミール”、”オレンジ×ジャスミン×ナツメグ”、”ライム×ハイビスカス×クローブ”など、日本では味わったことのないフレーバーばかり!
ユニークなフレーバーがたくさん【クラフト・ビネガー】
クラフトビール酢やアップルパイ酢、ビーツ酢などアメリカらしいユニークな酢が登場。飲む酢として、カクテルやノンアルカクテル、ドレッシングとしてサラダやグリル料理に使われています。
Photo by BACK FORTY
アラバマ州にあるクラフトビール会社「BACK FORTY(バックフォーティ)」が作るビール酢「BACK FORTY beer vinegar(バックフォーティ・ビア・ビネガー)」。
ホームページには、ビールのおつまみの定番フィッシュ&チップスに添えたり(フィッシュ&チップスに酢と塩を添えるのは伝統的スタイル)、生カキにかけるなどの使い方が提案されています。ビールにビール酢はよく合いそう!
Photo by McClary Bros.
「McClary Bros.(マックラーリー・ブロス)」の「Michigan Apple Pie Drinking Vinegar(ミシガン・アップルパイ・ドリンキング・ビネガー)」は、何とアップルパイ味の酢!
地元のミシガン州デトロイトのファームで採れたフルーツや野菜に、きび砂糖を加えて発酵させた飲む酢をラインナップ。ほかにも、ビーツ&キャロット、パイナップル&フェンネルシードなどユニークなフレーバーがあります。
まだ日本では入手が困難なものばかりですが、今後本格的に上陸してくるかも!?今後のクラフトブームから目が離せませんね。