くらし情報『”あなたの感受性を育む”この時季の俳句とは?【11月27日〜12月1日】』

”あなたの感受性を育む”この時季の俳句とは?【11月27日〜12月1日】

季節は「春夏秋冬」の4つだけではありません。日本には旧暦で72もの豊かな季節があります。およそ15日ごとに「立夏(りっか)」「小満(しょうまん)」と、季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。

「蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)」「蚯蚓出ずる(みみずいずる)」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声がありますよ。

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【凩】と夏目漱石の俳句
”あなたの感受性を育む”この時季の俳句とは?【11月27日〜12月1日】


凩(こがらし)は、冬の訪れを告げる北風。「木枯らし」とも書くように、木々の葉を落とし、枯れ木のようにしてしまう冷たい風のことをいいます。でも凩が吹いた翌日は、晴れて穏やかな天気になることが多いそうですよ。

凩を使った、日本を代表する文豪・夏目漱石の俳句をご紹介しましょう。「凩や海に夕日を吹き落とす」

”凩がすさまじい勢いで吹き荒れている。そのさまは、冬の夕日を海に吹き落としてしまうのでは、と思われるほどだ”という内容の句。多くのキリシタンの命が奪われた歴史を持つ、天草の海に沈む夕日を眺め詠んだといわれているそうです。
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