美しい女性の共通点 ~ど素人が勇気を持って語る「所作」のお話~
この頃は気が向いたら花をいけることがあります。昨日はノカンゾウをいけました。ノカンゾウとはユリ科の花で、葉は細長く弓状に曲がって垂れていて、花びらは橙色とエルメスのオレンジの中間みたいな色をしています……と書いても、わからない人にはわからないし、興味がない人には興味がないことと思います。要するにユリのオレンジのヤツ。花。
ノカンゾウは6枚の花びらを持っていて、花が咲くと6枚の花弁が等間隔で開き、それがなぜかとても美しい。シャネルにしろエルメスにしろ、フェラガモにしろ、海外の老舗高級ブランドは、自然のものをモチーフに洋服やカバン、小物などをデザインしていると言われます。フェラガモと言えば「ああ、あの象さんのヤツね」と言う人がいるように。
花だけではなく鳥だって美しい。ここのところ、なぜかベランダにオナガが来るけれど、あのボディの白と黒の配色の妙は、とても人が作れないと思う。洋服で白と黒をうまくバランスよく着こなそうと思っても、どことなく黒の面積が多くなってイヤだとか、白が多くなってホスティになってしまうとか、人のセンスがオナガを超えることは少ない。
自然のものは、必要十分な機能として等間隔に6等分であったり、絶妙な加減で白と黒が並んでいたりするわけで、カッコつけているわけではない。