家で嫌われがちな「おっちゃん」が人生の彩りになる事実~改めて女性が考えたい「夫」の概念~
「でもおっちゃんと子どもがいると部屋が汚れるから、帰ってこない方が家が片付いていていいわよ」
と一緒に話を聞いていたA子。
「おっちゃんがいるから部屋が散らかるんだから」
たしかに!
でもその部屋の汚さが、実は人生の彩りになるんだよ、A子さん!
まあ、こんな極論に反論しない人の方が少ないでしょうけれど……。
劣化するとこうなる、イケメンの成れの果て
みなさんの彼はどんな人ですか?きっとイケメンでサイドベントのスーツをおしゃれに着こなす、ステキな彼なんでしょうね。
でも数年経てば、そんなイケメンも劣化してきます。大恋愛して結婚した自慢の彼も、おっちゃんになる。
さらに何が起こるか、部屋が汚くなるんです。そうA子の言う通り。
その時、どう思うでしょう。出張ばかりで帰ってこない方が楽かもしれない。だって部屋がきれいに片付いてますからね。
脱ぎっぱなしの靴下が、洗濯機と壁の隙間に丸まっていることもない。テーブルに置きっぱなしにされたお茶碗に、ご飯粒がカピカピにこびりついていることもない。シェービング後の細かいヒゲが流し台に張り付いて、水で流しただけでは落ちないんだけど、どーしてくれるのよ、ってこともない。
ちょっと書き出してみただけでも、おっちゃんの仕業による汚れの多いこと!
部屋を汚すだけならまだしも、おっちゃんはさらにやらかしてくれます。
酔っ払ってグダグダになって帰ってくるし、加齢臭はどんどんキツくなる一方です。食事をすれば何かしら歯に挟まっているし、さっき抜いたばかりの鼻毛が急激なスピードでもう伸びてる。携帯、メガネ、財布は1日に1回無くすことを日課とし、週1で領収書も無くします。
もうひどいんです、おっちゃん。残念ながら、広くあまねく男性はおっちゃんになる。
今、みなさんが付き合っている彼もいずれは、同じように朽ちていく……。
A子の意見に賛同したくなってきました。
でも、それではコラムが成立しないので、ちょっと考えてみましょう。
おっちゃんは必要悪? それでもおっちゃんが必要な理由
それでもわたしは結婚を推奨したいのです。おっちゃんが帰ってくる家庭であって欲しいのです。
どんなに綺麗に片付いた部屋も、そこに「人間らしい息吹」が感じられなければ、モデルルームとなんら変わりません。
モデルルームの色は、例えるならグレー。白黒の部屋に、喜びが満ちているでしょうか。
おっちゃんがいる部屋は、どんなに加齢臭が漂っていても人の営みがある。
人の営みがある部屋は、鮮やかな彩りを感じるものです。
散らかっているけど、なんだか楽しそうな部屋。それこそ、おっちゃんの効用。
結婚生活は、決してキレイには進みません。それはおっちゃんのいる部屋と同じ。汚れもするし、傷つきもする。
でも汚れたら、また片付ければいいのです。傷ついたら、修理したらいい。
誰にも汚されない部屋も人生も、それはそれは味気ないものでしょう。
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