【第16回】浮気のこと。条件の揃った彼氏と結婚する方法のこと。
家庭というものがある人だったら、その人の外にいる部分と恋愛をするっていうか。ひとみ:ああ、なるほど。セカンドハウスっていうか、ちょっと言葉悪いですけども(笑)。橘:どんなにね、きみのことを一番愛してるって言われてもね、やっぱりセカンドハウスはセカンドハウスだと思う。だって、本当に愛してたら別れてきてくれるでしょ?でも絶対に別れない。ただ、浮気っていうのは独身同士でもあると思うけど、本当に相手のことを思っていたら、浮気っていうのには走らないですよね。相手を本当に愛していれば。ひとみ:特に女の人はそうですよね。
そういう気持ちっていうか。関係性によるっていうか、そこで悪い子になるのか、良い子でいるのか。橘:うん、平気でそういうことする子っていますもんね。悪いこと平気で。ひとみ:ほとんど女の子は、浮気をするとハッピーになれないっていう、メカニズムがわかってないと思うんですよね。なぜなのかが。今、気になる人ができたからいいじゃんって思ってる。橘:今、そういう感じなの?(笑)でも男性だったら社長っていうだけでモテたりってあるよね。
女性は名前だけで。ひとみ:そうですよね。橘:独身の男性が浮気をするっていう気持ちは、わかるところがあります。で、それは(男性が浮気をしないように)女の人もがんばらないといけないと思う。そのための努力をお互いしなくちゃいけない。努力が足りないから、付き合っていても、「結婚しようよ」って言われない女の人って今、多いんです。で、聞いてみると、今ってわりと同棲してる人が多くて、一緒に住んでるっていうね。で、結婚前に一緒に住んでるから、結婚に至らなくてもラクじゃないですか。
で、そのままの状態になってしまってるっていうね。だから、もし本当にその人と結婚したいなら、一緒に暮らそうって言われても暮らさなければいいんですよ。一緒に住まない。そしたら、彼のほうもいろいろと考えるじゃないですか。ものごとが簡略化されてるって気がする。ひとみ:結構、短期短期で刹那的に見ているって感じがしますよね、みんな。ものごとの見方も男女の付き合いも。くっついたり離れたりというのが、わりとやりやすい社会的な風潮があるから、多くの人が愛の形やあり方は人それぞれでいいと思って、好きなようにやっているんだろうけど、自由にやって生まれた結果をどう処理していいのか、困っている人って多いんでしょうね。
ある種のタガが外れたら、じぶんで考えて答えを出すしかないし、それはしんどいことだから、「では、まあ、来年も同棲状態のままで……」とか、ズルズルしちゃうのかもしれないですよね。派遣社員で給料が安いから結婚できない/したくないとか、そういうのはただの「事象」であって、その根本って、どっか緊張感がない社会の風潮がそのまま反映されている気がする。デートに誘うにしても、先生の若い時代や、僕の時代でも、おうちの電話に電話するっていう、並々ならぬ緊張感との勝負だったじゃないですか。高校卒業するくらいにやっとポケベル。橘:私たちの時代なんか、ラブレターだったの(笑)。みんな一生懸命だから、文章とか字とか、綺麗になるんですよね。ひとみ:うん、僕の頃とかも中学とか高校とかまで手紙でしたよ。橘:とってもいいと思いますよ。
だから本当に純粋に恋愛したいなら、アナログに戻るべきなんです。昔は携帯もないので、喫茶店で待ち合わせたりして。で、遅れるときは喫茶店の電話で呼び出してもらったりして。○○さんいますかー?って。便利になったぶん、ちょっと情緒がなくなっちゃいましたよね。あんまりにもね。話がそれましたけど、浮気をするっていうのは、そのひとのことあんまり好きなんじゃないんじゃないの?そう思いますよ。ひとみ:なるほど。
橘:この人!って思ったら浮気なんかしないもんね。またね、男の人もそう思わせないとダメですよね、女の子に。この子!って思ったら、自分に向かせておかないとダメですよ。そうじゃなくって、つかずはなれずでいいなら別だけど。女性も同じだと思う。あなたのことが一番っていう人なら、はい!って言える女性が一番結婚が早いと思います。男の人に、はい!って言える人。ひとみ:それはそうですよね。美人か美人じゃないかとかそこじゃない。本当に弱い女性・本当に強い女性>>橘:綺麗とかかわいいとかもね、もちろん見えるとこばかりも大切ですけど、でもね、それよりも、性格が可愛いとか、この子はこんなに可愛いところがあるんだってなったら、やっぱりいいなーって思うでしょ?ひとみ:あれなんだろなーって話したことがあったんですよね。友だちの奥さんですごくステキな人がいて、なんか守りたくなる雰囲気があるというか。もちろん美人は美人なんですけど。あれは恥じらいがあるからなのか、なんなのか……ちょっと吉永小百合さんが持ってるような、うまく言葉で言い表せない雰囲気。橘:本当に素で恥じらいを持ってる人もいるし、怖そうだけどユニークな方とかね。あとね、本当に強い女の人って実はすごく弱いところがあるの。会社の中とかですごくバリバリやってるような人たち、弱いんですよ、ポキッと折れそうなところがある。で、逆に、いつもああだのこうだのって弱そうに見せてる女性って、実はすごく強いんですね。転んでもタダでは起きないっていうね(笑)。ひとみ:実はすごく頑固だったりね。橘:そうなの。だから、見かけではわからない部分って、すっごい人間ってありますよね。ひとみ:先生も弱いですしね。橘:そうなの。すごく弱いの(笑)。ひとみ:(笑)橘:まあ強い弱いっていうと、女性は強くはできてますよ。子供を産むようにできてるからね。土壇場に強いですよね。だから、みんなそれぞれ相性がいい人に、いつ出会ってもいいように、うまくコミュニケーション作っておくっていうか。で、必ず聞くのね、女性に、どんな人が好きなの?って。すると、もう、お金持ちで、かっこよくて優しくてって、必ず入るじゃない?条件が。ひとみ:条件ね。もう条件を問わずって女性っていないんじゃないのかなって思いますもんね。橘:だからね、そういう男性はどういう人を選ぶかよく考えて?って。自分の努力がそこからスタートじゃない?って言うんですよ。自分はなんにも変らなくて、理想だけを求めるなら、それはむずかしいじゃないですか。付き合ったときに同じ会話ができないと。同じ価値観や思想がないと、話も弾まないしね。相手の好みに合わせられる自分作りをしてデートしたら楽しいでしょ?自分の魅力作りをして、頑張ってほしいです。ひとみ:ああ、そこが努力のスタート地点ですもんね。橘:そうよ。気持ちをまっすぐに持って、努力のスタート地点に立ってはじめて「条件」とか言えるのよ。(最終回の橘先生からのお手紙につづきます)橘先生のプロフィールはこちらphoto by Pinterest