飲めば飲むほど強くなるはウソ!?アルコールを分解する仕組み
よくお酒を全く飲めなかった人がお酒に強くなった、という話を耳にします。確かに、お酒を飲み続けると、アルコールを分解できる体質の人はアルコールの分解能力が高まり、わずかながらお酒に強くなります。
ただ、お酒に強いか弱いかは、生まれつき決まっている体質で、アルコールを分解してできる「アセトアルデヒド」という有害物質を分解する酵素が多いか、少ないかで決まります。
アルコールが分解される過程
お酒は体内に入ると、酵素の働きにより、最終的に水と二酸化炭素に分解されて、汗や尿、呼気として排出されます。口から入ったアルコールは胃から20%、小腸から80%が吸収され、主に肝臓で代謝されます。
肝臓内では、悪酔いや頭痛、動悸の原因ともなるアセトアルデヒドに分解されます。 肝臓が処理できるアルコールの量には個人差がありますが、1時間あたり男性で9g、女性で6.5gほどだといわれています。(※)
日本人は欧米人に比べアセトアルデヒドを分解する酵素が少なく、37~38%はお酒に弱く、6~7%はお酒が飲めない体質だと言われています。
いくら経験を重ねても、もともとお酒を飲めない場合は、努力で飲めるようにはなりません。