肥満予防に効果あり!【食物繊維】
食物繊維は人の消化酵素では消化されにくい成分です。消化が遅いため、食後の血糖値の上昇を緩やかにしたり、腹持ちを良くしたりと、健康的なダイエットに欠かせない栄養素です。
食物繊維の効果と種類
食物繊維のダイエット効果食物繊維のダイエット効果は多くの研究で実証されています。主に以下のような効果があります。- 血糖値の急激な上昇を抑える
- 水分を含くみゲル化して余分な脂肪などを吸着して体外に排出する
- 胃の中で水分を含み膨れるため食べ過ぎ防止につながる
- お通じをよくする
- 善玉菌を増やして腸内環境を整える
食物繊維には、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と水に溶けやすい「水溶性食物繊維」の2つのタイプがあります。便秘気味の方は不溶性食物繊維を、中性脂肪やコレステロールが気になる方は水溶性食物繊維を積極的に摂るといいでしょう。
食物繊維の目標量
食物繊維の目標量(※1)
- 男性(18~64歳)21g以上/日
- 女性(18~64歳)18g以上/日
女性1日分の食物繊維18gを補うために必要な食材をピックアップしてみました。(※2)
- ライ麦パン100g ⇒5.6g
- 糸引き納豆40g ⇒2.7g
- ひじき(乾)6g ⇒3.1g
- さつまいも80g ⇒2.2g
- ごぼう20g ⇒1.1g
- アボカド50g(約半分) ⇒2.7g
- バナナ100g(約1本) ⇒1.1g
合計:18.5g
一日量をクリアするためには、野菜・果物を意識して食生活に取り入れることが必要です。
食物繊維が多く含まれる食材
野菜・果物・穀物・海藻・きのこ・豆類などの植物性食品に多く含まれています。
【穀類】押麦12.2g玄米3.0g【豆類】大豆(ゆで)8.5gおから11.5g【海藻類】ひじき(乾燥)51.8gわかめ3.6gもずく1.4g【いも類】さつまいも2.3g里芋2.3gこんにゃく2.2g【きのこ類】エリンギ3.4gしめじ3.7g【野菜類】切干大根(乾燥)21.3gブロッコリー5.1gキャベツ1.8g【果物類】干し柿14.0キウイ*緑肉種2.5gリンゴ1.9g
※食品100gあたりの含有量を表示しています。
食品の栄養素を調べてみる⇒栄養計算・カロリー計算あすけん
摂取のポイント
野菜は茹でたり、煮たりする生野菜300gに含まれる食物繊維はおよそ10g。野菜は加熱するとカサが減るので、少量で効率よく食物繊維を補うことができます。
米やパンは精製していないものを選ぶ
米なら玄米、パンならライ麦パンや全粒粉パン、小麦胚芽入りなどのものを選びましょう。精製していないものの方が、不溶性食物繊維が多く含まれている場合が多いです。
和食のお惣菜を積極的に
きんぴらごぼう・ひじき・切干大根など和食のお惣菜は、食物繊維が多い食材を使用しているものが多いのでおすすめです。
日本人の食物繊維摂取量は減少傾向にあります。
食物繊維は、とり過ぎによる健康障害はほとんどありません。毎日の食事に食物繊維の多い食材を積極的に取り入れましょう!
【参考・参照】
(※1)厚生労働省日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/5/13)
(※2)文部科学省日本食品標準成分表2015年版(七訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2018/10/23)