娘に男の子の服を着るよう強要した本当の理由は、まさかの… <妻は娘に無頓着>
木ノ本しんごさんは、29歳の会社員。28歳の妻・竹子と職場結婚し、長女・さつきが誕生しました。さつきの誕生を機に竹子は退職。しんごさんは、おしゃれに気を遣わない竹子のことが大好きです。しかし竹子は、さつきの服装や髪型にも気を遣いません。弟・ゆうきが生まれてからも、竹子がさつきに着せる服は男の子用ばかり。ある日、髪を短くしたくないと泣くさつきの姿を見て、竹子は母親に髪型や服装の好みを押しつけられた嫌な記憶を思い出します。竹子はさつきに髪型や服装を強要していたことを謝りました。
子どものころ、母親に女の子らしくいることを制限されていたと竹子はしんごさんへ明かします。竹子は、無意識にさつきにも見た目に頓着しないことを求めていたと反省しました。
前向きに生きていこう!
しんごさんは、親の刷り込みによる「呪い」が解けたと竹子を励まします。
しかし、竹子は母親の呪いから解放されたとは思っていないようです。
「私……妬ましかったんだ」
竹子は、娘のさつきがおしゃれすることを妬ましく感じていたと振り返ります。そして、愛するさつきのために呪いを断ち切ると誓いました。
その後、さつきは髪を伸ばし、かわいい髪型を楽しんでいます。
一方竹子自身は、長年の刷り込みを消せず、服装や髪型は地味なまま。
それでも、母親からの刷り込みに気がつけて良かったと竹子は思っています。
いつの日か呪いから解放されたとき、あの世にいる母親はなんと言うだろうか……。
竹子は空を仰ぎながら、亡き母親のことを考えるのでした。
子どものころにできた心の傷は、簡単になかったことにはできないのかもしれません。
竹子は母親からの呪いをあえて心の片隅に残しておくことで、時間をかけて気持ちに折り合いをつけていくようです。
自分自身の母親とは築けなかなった幸せな親子関係を、竹子がさつきと築いていけることを願いたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター 神谷もち