「誘拐?」突然声をかけてきた女性が無神経発言を連発。2人の心を引き裂く一言とは<ゲイの決心 >
主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまいました。おむつを替えようとトイレを探すも、男性トイレにはおむつ交換台がなく、幼児トイレは女性専用と注意書きがあり入室できず。思いもよらぬトラブルに革さんと新さんは途方に暮れるのでした。
どうしようかと頭を抱える革さんと新さん。背後から突然「男が授乳室になんの用?」と声をかけられ振り向くと……。
心無い言葉にあ然
そこには怪訝そうな表情をした1人の女性が革さんと新さんをじっと見ていたのです。 その女性は「男2人に小さい女の子ってまさか誘拐?」と声を荒げ威圧的な態度をとります。
革と新は自分たちは親であることを必死で伝えようとします。
しかし女性は2人の言葉を遮り 「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と 心無い言葉を浴びせるのでした。
◇◇◇
女性の無神経なひと言に2人はどれだけ深く傷ついたことでしょう。同性カップルが親になるということは、革さんと新さんのように里親制度を介したり、子供を連れ再婚するステップファミリーなど選択肢は他にもいくつかありますが簡単ではありません。「親なら」という言葉の重みを誰よりも大切にしている2人には、とても酷な出来事だったでしょう。この女性のように偏見を持つ人が減り、性別に囚われることのない様々な家族の形が日常になることを願います。
著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん