「シワや老いは映画製作者にとって未だに問題なのか…」フランソワ・オゾンに起用された『秋が来るとき』主演俳優が語る
横浜フランス映画祭2025で上映され、絶賛されたフランソワ・オゾン監督最新作『秋が来るとき』が5月30日(金)より全国公開。初期のフランソワ・オゾン作品を感じさせる、濃厚な人生ドラマを描く本作について、メインキャスト2人が語った。
主人公のミシェルは自然豊かで静かな田舎での一人暮らし。休暇で訪れる孫と会うことを楽しみに、家庭菜園で採れたにんじんをスープにし、デザートは自作のケーキ、そして秋の気配が色づく森の中を親友とおしゃべりしながら散歩する。

後ろめたい過去を抱えつつも、80歳の女性ミシェルが人生の最後を自分のため、家族のため、友人のため、ある秘密を受け入れる。
美しいブルゴーニュの景観の中、人生の秋から冬を迎える女性のドラマを繊細に、ときにドラマティックに描き出し、さらにサスペンス的な要素も垣間見える本作は、初期のフランソワ・オゾンの作風を彷彿させる。
『秋が来るとき』を紐解くフランソワ・オゾンの名作
フランソワ・オゾンは現在のフランス映画界を代表する監督の1人であり、その多様なジャンルと独特の視点によって変幻自在な語り部と称されている。今回はいくつかの名作に着目し、そこから浮かび上がる彼のアイデンティティに着目した。