くらし情報『三浦友和インタビュー 妻役の石田ゆり子から「名前で呼んでほしい」と言われ…』

三浦友和インタビュー 妻役の石田ゆり子から「名前で呼んでほしい」と言われ…

(Photo:cinemacafe.net)

(Photo:cinemacafe.net)

1999年12月、地方紙の社会面にひとりの男の逮捕記事が小さく載った。罪状は保護責任者遺棄致死。男が、がんを患った妻に適切な処置を取らずに車の中で死に至らしめたというこの事件。だがその裏には2人の深い愛があった――。映画『死にゆく妻との旅路』はまさに、死がこの夫婦を分かつまでの9か月間にわたる旅路を描いた作品である。夫婦役を演じたのは三浦友和と石田ゆり子。およそ18歳離れた2人が、役の上では11歳差の夫婦を、わきあがるような夫婦愛を渾身の力で謳い上げる。「夫婦とは?」そんな問いに「本能みたいなものですよ」と少し照れくさそうに、そっけなく語る三浦さんだが、この作品に込めた思いとは?

濃密な時間が生み出したある夫婦関係

「この2人に何が起きたんだろう――?」最初に脚本を読み、わきあがった疑問と興味。
ここから三浦さんはこの作品に携わっていくことになる。
「脚本を読んで、事件を報じる記事――本当に小さな、小さな記事ですが――を読んで、それから清水さん(※三浦さんが演じた男性)の手記を読んでも、どうしても分からない部分が多かった。やはり、この2人にしか分からないことが多いんだろうな、と。

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