くらし情報『犬映画のセオリーを無視 『わさお』錦織良成監督インタビュー』

犬映画のセオリーを無視 『わさお』錦織良成監督インタビュー

(Photo:cinemacafe.net)

(Photo:cinemacafe.net)

一見“犬離れ”したライオンのような出で立ちと、“ブサかわ”な風貌で全国区の人気を集める秋田犬“わさお”。青森県鯵ヶ沢町に実在するわさおの自然な姿を、そのままフィルムに焼き付けた映画『わさお』が誕生した。「いままでの犬映画とは違う」方法で、メガホンを取ったのは『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』で、第二の人生に賭ける男と家族の絆を映し出した、錦織良成監督。初めての犬映画という挑戦に込めた思いを語ってもらった。

わさおは“三船敏郎以上の存在感”

実は、映画化のオファーを受けるまで「わさおのわの字も知らなかった」と明かす監督だが、監督を引き受ける決意は、わさおに会って確信に変わったよう。
「元々この企画は、わさおの顔を見て『三船敏郎以上の存在感』と認めたプロデューサーの伊藤(満)さんが持ち込んだものだったのですが、実際に初めてわさおに会ったときは、“孤高の犬”という印象を受けました。訓練犬ではないので、簡単にしっぽも振らないし、人間に媚びないというのがかっこよかったですね」。

訓練犬でもタレント犬でもない、わさお“本人”の大抜擢は、並大抵の挑戦ではなかったはずだが、そこには大の犬愛好家としても知られる主演の薬師丸ひろ子さんの並々ならぬ思いによる支えがあった。

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