2011年3月15日 10:40
セレブ中のセレブ、ソフィア・コッポラが描く“父娘”
(Photo:cinemacafe.net)
世界的に著名な親を持つということは、どんな気持ちなのでしょうか。誇らしいのか、楽しいのか、それとも苦労の連続なのか。親と子にも相性というのがありますが、親が有名であるがゆえに、関係を築くのが難しくなるということは実際にありそうです。忙しすぎてかまってもらえなかったり、普通の人よりも誘惑が多いせいか、親が恋多き人物だったり、同じ道に進もうとしたら親と才能を比べられたり。
でも、彼女の場合は、すべてをしっかり乗り越えている様子です。彼女、とはソフィア・コッポラ。映画界の巨人、フランシス・フォード・コッポラを父に持つ、セレブの中のセレブ。しかも、臆せず父と同じ道を選び、きちんと評価もされている。
なかなかこうはいきません。
新作『SOMEWHERE』では、ハリウッドの映画スターで、すさんだセレブ生活をおくるジョニー・マルコと、11歳の娘・クレオが過ごす、かけがえのない日々を描いています。彼らはいわば、私たちがパパラッチの仕事を通して、その生活を覗き見る人々。まさに、コッポラ親子もそうでした。つまりこの作品は、巨匠の父と過ごしたソフィア自身の実体験や、自らが2人の子供たちと過ごす日々を随所に投影した、極めてパーソナルな物語。