宮崎駿「自分たちが何を作ってゆくのか問われている」
(Photo:cinemacafe.net)
スタジオジブリの最新作『コクリコ坂から』の主題歌発表会見が3月28日(月)、東京・小金井にある同社で行われ、宮崎吾朗監督に、2006年公開の『ゲド戦記』に続いてジブリ作品で主題歌を担当することになった手嶌葵、企画・脚本を務めた宮崎駿らが出席した。
宮崎駿さんは、東日本大震災に触れ「国土の一部を失っている国で、敢えてアニメーションを作っている。この時期だからこそ、自分たちができることはアニメーションを作ってゆくことだ。歴史的な事件や、時代の変化の中で、この企画(ファンタジーではない物語)は間違いなかったと、思っている」と時折、涙をこらえるような表情を見せながら語った。
宮崎吾朗監督も「自分たちが映画を作っているということが、自分たちを支えてくれている。震災の前日に、まさにこの主題歌のレコーディングをしていたが、この曲は単に若い男女が恋する歌ではなく、鎮魂歌に感じていた。そして震災が起こり、この歌の意味が非常に重く、自分にのしかかった」と明かした。
手嶌さんは「主題歌に選ばれたことを嬉しく思っている」と喜びを語ったが、震災については、「震災に遭った方に、どのように声をかけていいか分かりません。