空爆の犠牲となったガザのジャーナリストが佇む…カンヌ出品『手に魂を込め、歩いてみれば』公開決定
2025年・第87回カンヌ国際映画祭ACID部門正式出品され、映画評論家評価第1位となった『手に魂を込め、歩いてみれば』(英題:Put Your Soul on Your Hand and Walk)が12月5日(金)より全国順次公開。ポスタービジュアルが解禁された。
本作は、ガザに暮らす人々の声を緊急に伝える必要があると考えたイラン人監督がガザに暮らす24歳のフォトジャーナリストと約1年間交わしたビデオ通話を映画化した稀有な作品。
カンヌ映画祭への本作の出品の知らせ受けた主人公のフォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナが、その翌日イスラエル軍の空爆を受け家族ととともに亡くなったことは、大きな話題となった。
カンヌ映画祭の開会式でジュリエット・ビノシュ審査委員長は、ファトマ・ハッスーナの死を悼み、「ファトマは今夜、私たちと共にいるべきでした。芸術は残り続けます」とスピーチ。
また、カンヌ映画祭前夜、リチャード・ギア、マーク・ラファロ、ガイ・ピアース、レイフ・ファインズ、ペドロ・アルモドバル監督、ジョナサン・グレイザー監督など350人以上の業界関係者がファトマ殺害と業界の沈黙を非難し署名した手紙を公開した。
今回、そのファトマ・ハッスーナが廃墟と化した悲しみのガザの中で、わずかな光を求めて歩み続ける強い決意を映し出したポスタービジュアルが解禁された。
■あらすじ
イスラエルによるガザ攻撃が続いていた2024年、イラン出身の映画監督セピデ・ファルシは、緊急に現地の人々の声を届ける必要性を感じていた。しかし、ガザは封鎖されており行くことはできない。そこで、知り合ったガザ北部に暮らす24歳のパレスチナ人フォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナとのビデオ通話を中心とした映画の制作を決意する。
以後、イランからフランスに亡命したため祖国に戻れない監督と、監督の娘と同じ年齢で、ガザから出られ
ないファトマとのビデオ通話が毎日のように続けられた。そして、ファトマは監督にとってガザを知る目となり、監督はファトマが外の世界とつながる架け橋となり、絆を築いていく。
ファトマは現地で空爆、饑餓や不安にさらされながらも力強く生きる市民の姿や、街の僅かな輝きを写真に収め、スマホ越しにガザの様子を伝え続けた。
監督が「彼女は太陽のような存在」と形容するように、彼女はいつも明るかったが、度重なる爆撃で家族や友人が殺されていくにつれ、表情を暗くしていく。
そして悲劇はファトマをも襲う。
2人が交流を始めて約1年後の2025年4月15日、本作のカンヌ映画祭上映決定の知らせをファトマは喜んだが、その翌日、イスラエル軍の空爆でファトマを含む家族7人が殺されてしまった。
25歳になったばかりのファトマの死は、本人が「もし死ぬのなら、響き渡る死を望む」と書いたように、世界中に波紋を広げることになる――。
『手に魂を込め、歩いてみれば』は12月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。
(シネマカフェ編集部)
■関連作品:
手に魂を込め、歩いてみれば 2025年12月5日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
©Sepideh Farsi Reves d’Eau Productions
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