祖母役演じた吉行和子さん逝去『金子文子 何が私をこうさせたか』場面写真解禁
100年前の日本で国家権力に抗った女性、金子文子の最期の121日間を描く浜野佐知監督の最新作『金子文子 何が私をこうさせたか』から、9月2日に亡くなっていたことが発表された吉行和子さんの場面写真が初解禁された。
本作は、100年前、日本の国家権力に全力で抗った虚無主義者/無政府主義者・金子文子の死刑判決から獄中での自死に至る121日間を描いた作品。
1923年9月、朝鮮人の朴烈と共に検束され、1926年3月、大逆罪で死刑判決を受けた金子文子。
恩赦で無期に減刑され、栃木女子刑務所に送られたが、7月23日、独房で自死した。没年23歳。金子文子は、なぜ死を選んだのか。
本作は、残された生の声を伝える短歌をもとに、これまで空白であった死刑判決からの121日間の、文子のたったひとりの闘いを描く。
吉行さんは、映画『愛の亡霊』『東京家族』や、ドラマ「3年B組金八先生」「ナースのお仕事」での役柄でも知られ、これまで『百合子、ダスヴィダーニヤ』(11)、『雪子さんの足音』(19)など浜野監督の全作品に出演。
本作では主人公・文子(菜 葉 菜)の朝鮮に住む祖母を演じている。
9月8日、吉行さんの所属事務所が「9月2日未明に肺炎のため永眠いたしました享年90」と発表、「故人の遺志により葬儀は近親者のみで執り行いました」と報告していた。
また、併せて、吉行さんが主演した浜野監督の前作『雪子さんの足音』のクランクアップ時の写真も解禁された。
なお、本作は9月11日(木)、あいち国際女性映画祭のオーブニング作品としてワールドプレミア上映される。
『金子文子 何が私をこうさせたか』は2026年2月、ユーロスペースほか全国にて順次公開。
(シネマカフェ編集部)
■関連作品:
雪子さんの足音 2019年5月18日よりユーロスペースにて公開、6月15日より横浜シネマ・ジャック&ベティほか全国順次公開
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金子文子 何が私をこうさせたか 2026年2月ユーロスペースほか全国にて順次公開
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