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【カンヌレポート8】テーマが明確な作品が勝利の鍵? 気になるパルム・ドールの行方

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【カンヌレポート8】テーマが明確な作品が勝利の鍵? 気になるパルム・ドールの行方

(Photo:cinemacafe.net)

カンヌ映画祭も、残すところあと2日。現在のところの評判を総合すると、パルムドールの有力候補と言えるのは、ナンニ・モレッティ(イタリア)による、新法王に選ばれてしまった枢機卿の苦悩をユーモラスに描く『法王誕生』(原題)、アキ・カウリスマキ(フィンランド)が、フランスの港町ル・アーブルを舞台に移民少年を救い出す人々を追った『ル・アーブル』(原題)、ミシェル・ハザナビシウス(フランス)が白黒サイレントで、ハリウッドのトーキー映画誕生の裏側を描いた『アーティスト』(原題)の3作品。

それらをテレンス・マリックの『ツリー・オブ・ライフ』、そしてフランスの女優マイウェン・ル・ベスコが監督した、警察の児童虐待課を追う『ポリス』がそれらに続くかたち。日本映画はやや厳しい状況だ。

まだ上映されていない作品も3本あるためなんともいえないが、法王の悩みを通し人生とは何かをユーモアたっぷりに問う『法王誕生』が一歩リードとみている。今年はロバート・デ・ニーロが審査員ということもあり、テーマが明確な作品が好まれそうだ。

ちなみに、男優賞は『法王誕生』のミシェル・ピコリと、『アーティスト』でハリウッドスターになり切ったフランスの人気俳優ジャン・デュジャルダンの一騎打ちだろう。結果は現地時間の22日夜に発表される。


また、コンペではないが監督週間で上映された園子温監督の『恋の罪』も高く評価されており、次回はコンペ入りに期待したい。

(text:Ayako Ishizu)

写真は右が『法王誕生』ナンニ・モレッティ監督、その隣は同作のキャストのミシェル・ピコリ。

© Reuters/AFLO

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■関連作品:
第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]
ツリー・オブ・ライフ 2011年8月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開
© 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved恋の罪 2011年公開
© 2011「恋の罪」製作委員会

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