森七菜「緊張とワクワクが入り混じって」、主演作『炎上』第42回サンダンス映画祭でワールドプレミア
主演・森七菜、監督・長久允(ながひさまこと)の初タッグとなるオリジナル長編映画『炎上』が、歴史ある第42回サンダンス映画祭にて挑戦的で既存の枠にとらわれない作品が選ばれる「NEXT」部門にノミネート。ワールドプレミアとなる世界最速上映に森、長久監督が登場した。
両親に厳しく育てられ、自身の感情を表現することが苦手な樹里恵は、ある日、家族との関係に耐え切れず家を飛び出してしまう。SNSを頼りに辿り着いた先は新宿・歌舞伎町。初めて知る新たな世界で、様々な人との出会いを経て、自分の意思を持つことができるようになった彼女にとって、そこは唯一安心できる居場所となったはずだったが…。
本作の主人公・小林樹里恵(通称:じゅじゅ)を、映画『国宝』『フロントライン』に出演し、その存在感と演技力の高さに国内外からの評価が集まっている森が演じている。
2026年1月22日から2月1日(現地時間)の間、アメリカ・パークシティーで開催される第42回サンダンス映画祭。
世界最大級のインディペンデンス国際映画祭として知られ、これまでクエンティン・タランティーノ、ジム・ジャームッシュ、ポール・トーマス・アンダーソン、デイミアン・チャゼルなどの映画監督を排出。
世界中の映画ファンから圧倒的支持を受け、独立系映画における重要な映画祭として40年以上の歴史を刻んできた。
本作で脚本・監督を手がける長久は、過去3度に渡ってサンダンス映画祭での受賞に輝いており、2017年に公開された短編映画『そうして私たちはプールに金魚を、』が第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門のグランプリを日本映画として初受賞。
続いて、2019年に公開した長編映画デビュー作『WE ARE LITTLE ZOMBIES』も第35回サンダンス映画祭で日本映画として初めて審査員特別賞オリジナリティ賞を獲得し、さらには2024年に公開された短編映画『蟹から生まれたピスコの恋』で短編映画特別監督賞を受賞している。
今回、映画『炎上』は挑戦的で既存の枠にとらわれない作品が選ばれるNEXT部門にノミネートされており、現地時間1月25日(日)/日本時間1月26日(月)に本作のワールドプレミア上映が行われた。
サンダンス映画祭で3度の受賞に輝いてきた長久監督の最新作ということもあり、歴史あるサンダンス映画祭の中でもその注目度は随一。多くの映画ファンが集まりチケットは完売!満席の場内は期待と興奮の空気に。そんな中、主演の森と長久監督が会場に登場すると本編上映直後の場内は大きな拍手と歓声が響き渡り、熱烈な歓迎ムードで2人は迎えられた。
ワールドプレミア開催の前には、「緊張とワクワクが入り混じっていて…海外で自分の出演作品を観るのは初めてなので、人生の中で大切な思い出になっていくんだろうなと楽しみです。
熱気のある場所に来られてすごくワクワクします」と現地の雰囲気を楽しみながらも心境を明かしていた森。
鑑賞直後の熱気溢れる会場に姿を見せると、緊張した様子を見せながらも、見事な英語で「Thank you for watching our film, and I’m looking forward to hearing your thoughts.Thank you!(映画を観てくれてありがとうございます。感想を聞くのを楽しみにしてます!)」と挨拶。
長久監督は「本当にこの映画はすごくつくるのが難しくて…だから、こうしてこの映画をみなさんに見て頂けて、とても嬉しいです」と4度目のサンダンス映画祭参加への喜びとともに、本作制作における想いを吐露。
続けて、「新宿にいるストリートキッズたちから話を聞き、彼らのバックグランドや過酷なシチュエーションをたくさん知りました。彼らは、本当に痛みを抱えていたし、優しさを抱えていたし、強く生きたいと思っていた。だから僕はこの映画をつくらないといけないと思ったんです」と、映画化するために5年間の歳月をかけ、入念なリサーチを行った上で映画を作り上げた秘話を明かした。
「気持ちの整理がつかない」「ビジュアルがとても効果的」好評のコメント相次ぐ
ひと足早く作品を鑑賞した世界中から集まった映画ファンからは、「すっごくよかった。
観たもの全てをまだ消化しようとしていて、気持ちの整理がつかないです。いい意味で、言葉がありません」、「とても丁寧にリサーチされていたのが伝わってきます。『これが誰かの現実なんだ』という感覚に陥って、それを無駄なく見事に描いていたと思います」といったコメントが集まっている。
また、長久監督ならではの世界観で描かれる映像表現についても、「ビジュアルがとても効果的でした。あるところではトランスのようで、あるところはざらついてて、夢のような世界に行ったり来たり。辛い映画ではありますが、それを狙っていたんだと思います。最後には全てが重なって、ニヒリズムの先にある深い意味が描かれている」と、高評価なコメントが到着。中には、「現時点でサンダンスで見た映画の中で一番好き」という感想もあり、現地でもすでに大きな反響を呼んでいる様子だ。
世界各国の批評家や評論家たちからも、「長久監督の演出は大胆かつ感覚的で、ポップカルチャーの鮮烈さと骨太なリアリズムを融合させている。鮮やかな色彩と重苦しい影が絶妙なバランスで織りなす映像は、瀬戸際に立つ若者たちの感情の揺れ動きを際立たせた。鮮烈な美学を体現しながらも、作品の持つ骨太なニュアンスは決して失われていない」(Dinema Daily)といったコメントや、「強い印象を残し、観た後も簡単には忘れられない。それは偶然ではない。長久監督は、デジタル表現と現実の感覚を巧みに組み合わせることで、新しさと感情の強さを兼ね備え、見応えのある爽快な作品を作り上げている。」(Indie Wire)といった監督の作家性に対する絶賛レビューが相次いでいる。
主演の森に対しても「(森は)大胆不敵な演技で物語を支えている。その演技は、彼女の脆さと、自らを貫く強い意志を見事に捉えている」(Dinema Daily)といった賛辞が贈られた。
長久監督は最後に、「例えば、あなたが東京を訪れて、きらきらしたネオンサインを見た時、歓楽街の裏側に彼女たちがいることを想像してもらえたら、この映画がある意味があると思います」とメッセージを贈り、歓声と拍手が贈られる中、森とともに会場を後にした。
第42回サンダンス映画祭は、現地時間2月1日まで開催予定。本映画祭における受賞結果は1月30日(現地時間)に発表される予定。新宿・歌舞伎町で生きる若者のリアルな姿と、他では味わえない長久ワールドの融合は、サンダンス映画祭でどう受け止められるのか、期待が高まっている。
『炎上』は4月10日(金)より日本公開予定。
(シネマカフェ編集部)
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炎上(2026) 2026年4月10日より公開