戦下の犠牲から尊厳を取り戻す女性たちのドキュメンタリー『黒川の女たち』受賞記念上映を開催
昨年7月よりユーロスペースを皮切りに全国順次公開したドキュメンタリー映画『黒川の女たち』が、「第99回キネマ旬報ベスト・テン」文化映画部門第2位など多くの賞を受賞したことを受け、受賞記念上映を各地で開催する。
本作は、いまから80年前の満洲で起きた「接待」という名の性暴力の実態と、日本の敗戦とともに消えたまぼろしの国で生きて日本に帰るために、敵であるロシア軍に助けを求めた開拓団の史実を紡ぎ、またその子どもや孫世代がこの事実と向き合い歴史に残していく作業を丹念に描いたドキュメンタリー映画。
公開後、その反響は当事者の声と戦後世代、そしていまを生きる人々につながる作品として幅広い世代が劇場に足を運び、観客動員人数が2025年内で4万4,000人を突破した。
また、2月5日に発表された「第99回キネマ旬報ベスト・テン」にて、文化映画部門第2位を受賞。さらに、Filmarks Awards2025 国内映画ミニシアター部門 優秀賞や、2025年度 平和・協同ジャーナリスト基金賞 奨励賞、2025年度 女性文化賞と、映画賞のほかにも文化やジャーナリズムに根付いた賞を受賞し、幅広い評価を受けた。
松原文枝監督からは「『黒川の女たち』を高く評価して頂いたこと、とても嬉しく感謝申し上げます。何より女性たちが喜んでいると思います。女性たちは社会の目や強者におもねることなく自分の言葉で語る道を選びました。
その使命感に心揺さぶられます。また、映画は尊厳の回復と未来への希望を描いています。彼女たちの意志を受け取って頂けたらと思います」とのコメントも寄せられている。
今回、多くの賞を受賞したことを記念し、感謝を込めた受賞記念上映を実施。ポレポレ東中野では、3月末より連日トークイベントも開催する。
戦時下で起きた幾重にも重なる加害の事実と、犠牲の史実描く
80年前の戦時下、国策のもと実施された満蒙開拓により、中国はるか満洲の地に渡った開拓団。日本の敗戦が色濃くなる中、ソ連軍が満洲に侵攻した。守ってくれるはずの関東軍の姿もなく満蒙開拓団は過酷な状況に追い込まれ、集団自決を選択した開拓団もあれば、逃げ続けた末に息絶えた人も多かった。
そんな中、岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るために、敵であるソ連軍に助けを求めた。しかしその見返りは、数えで18歳以上の女性たちによる性接待。その意味すらわからないまま、女性たちは性の相手として差し出された。
帰国後、女性たちを待っていたのは労いではなく、差別と偏見の目。節操のない誹謗中傷。同情から口を塞ぐ村の人々。込み上げる怒りと恐怖を抑え、身をひそめる女性たち。
青春の時を過ごすはずだった行先は、多くの犠牲を出し、今はどこにも存在しない国。
身も心も傷を負った女性たちの声はかき消され、この事実は長年伏せられてきた。だが、黒川の女性たちは手を携えた。したこと、されたこと、みてきたこと。幾重にも重なる加害の事実と、犠牲の史実を封印させないために――。
『黒川の女たち』受賞記念上映は2月13日(金)~Stranger、シモキタ - エキマエ - シネマ K2ほか順次開催。
<開催劇場>★マークのついている劇場では舞台挨拶、トークも開催予定
2月13日(金)~
東京★Stranger(菊川)、★シモキタ - エキマエ - シネマ K2(下北沢)
京都福知山シネマ
2月20日(金)~
栃木フォーラム那須塩原
2月27日(金)~
岐阜シネックス マーゴ
3月21日(土)~
東京★ポレポレ東中野(東中野)
埼玉川越スカラ座
広島シネマ尾道
公開予定
大阪シネ・ヌーヴォ
愛知シネマスコーレ
(シネマカフェ編集部)
■関連作品:
黒川の女たち 2025年7月12日よりユーロスペース、新宿ピカデリーほか全国にて順次公開
©テレビ朝日
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