エル・ファニング インタビュー 切ない恋心に演じながら胸キュン!
(Photo:cinemacafe.net)
アリスのおてんばな部分はそっくり?
どこか恐ろしげな雰囲気を漂わせつつ、一方で“21世紀の『E.T.』”とも称される本作。思いがけずに世界の秘密を目撃してしまった少年たちのひと夏がつづられる。
「正確には男の子の集団と私ね。舞台はオハイオの小さな町で時代設定は1979年。私たちは事件とは無縁の町に住んでいたんだけど、ある日、スーパー8カメラで映画撮影をして遊んでいたら、トラックと貨物列車の衝突事故に遭遇するの。この事件がみんなの生活を揺さぶり、全てを変えてしまう。でも、これをきっかけに、私たちは結束していくのよ」。
彼女が演じたのはヒロインの少女アリス。
学校でも男子生徒たちがチラチラと視線を投げかけつつも、なかなか気軽に踏み込めない。そんな独特の空気を持った少女である。映画作りに熱中する少年たちは、彼女に映画の主人公の妻役での参加をお願いする。
「暇を持て余しているアリスに、男の子たちが声をかけるの。『ねえ、僕らの映画に出ない?』って。彼女は軽く引き受けてしまって事件に遭遇する。だから撮影に参加したことを後悔するの。アリスはおてんばな女の子で、そこは私と似ているんだけど、全く違うところは彼女の家庭環境ね。
父親は酒びたりで、母親は幼い頃に家族の元を離れていて、姉妹もいない。でも、私には映画界で活躍している姉と素晴らしい家族がある。そこは私と正反対ね」。
アリスと主人公のジョーが映画作りや事件を通して惹かれ合っていくさまは、なぜか悲しくなるくらい美しい。互いの欠けたパーツを埋め合わせるように2人は少しずつ心を寄せあっていく。「ジョーとは学校の廊下ですれ違う程度の友達で、彼が私に好意を持っているなんて知らないの。だけど、今回の事件をきっかけにお互いについて知り、彼を好きになっていくのよ。すごく劇的よね。
ジョーの(亡くなった)お母さんの8ミリフィルムを彼と一緒に観ているシーンが一番印象に残っているわ。私たちはこの作品でいろいろな感情を経験したけど、このシーンはとりわけドラマチックで悲しくて…胸がキュンと切なくなったわ」。
J.J.エイブラムスならではエンドロールにも見どころアリ?
エルは、大人たちも含めて主要キャストの中でもほぼ唯一といってもいい女性キャスト。同世代の“男子”たちに囲まれての撮影の感想は?
「よく笑わせてもらったわ。みんな、とても愉快な人たちだからすごく楽しかった。オーディションで初めてみんなと会った瞬間からすごく気が合ったの。これからもずっと友達でいられるだろうし、この映画を観る人たちにもそれを感じてもらえると思うわ」。
SFにサスペンス、アクション、そしてジョーとアリスの恋と多くの見どころを抱える本作だが、“映画狂”J.J.エイブラムスの作品とあって、お楽しみはエンドロールまで続く。
「私たちが(劇中で)撮影した8ミリ映画『The Case』が流れるの!テーマはゾンビ映画だと決まっていたし、J.J.もアイディアを出したけど、主に私たちがセリフを書き、アングルを決め、各シーンを演出して完成させたのよ。ホーム・ムービーならではの手作り感あふれる楽しい映像に仕上がっているわ。私のお気に入りは、模型の電車が出てくるシーンよ。すごくクールなの!だから、本編が終わっても席を立たないでね」。
彼女の、いまこのときしか見られない輝きを胸に焼き付けてほしい。
© Rex Features/AFLO
■関連作品:
SUPER 8/スーパーエイト 2011年6月24日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開
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