エミリー・ブラントの一言が『スマッシング・マシーン』制作を救う…『プラダを着た悪魔2』では見られない?90年代ルックにも注目
A24製作で贈る話題作『スマッシング・マシーン』が5月15日(金)より全国公開。この度、コロナ禍で一度は頓挫しかけた制作の裏側が明らかとなった。
本作は、日本中を熱狂の渦に巻いた総合格闘技の祭典〈PRIDE〉の創成期、“霊長類ヒト科最強”と恐れられた伝説の格闘家マーク・ケアーの知られざる軌跡を描く〈実話〉。ドウェイン・ジョンソンが主人公のケアーを演じ、現役格闘家のほか、大沢たかお、布袋寅泰ら日本人キャストも出演する。
“最強”と呼ばれた男の内側に潜む脆さ――。その複雑な人間性を見事に体現した本作のドウェイン・ジョンソンの演技は、これまでのイメージを覆すほど繊細で観る者を驚愕させる。プロレスラー“ザ・ロック”として絶大な人気を築き、『ワイルド・スピード』シリーズなどで屈強な男を演じてきた彼が、弱さや葛藤に正面から向き合うこれまでにない姿に誰もがきっと心を揺さぶられるはずだ。
実は、そんなドウェインの新境地と言える本作を成功に導いた裏には、マーク・ケアーのパートナーであるドーン役を演じたエミリー・ブラントの存在が大きく影響している。
当初、映画化企画が持ち上がったのがコロナ禍だったということもあり、一度は頓挫しかけた本作の制作が彼女の一言で再び動きだした、という重要な出来事が起きていたのだ。
俳優としても活躍している監督のベニー・サフディは、当時、理論物理学者のエドワード・テラー役として『オッペンハイマー』に出演していた。ドーン役を演じるエミリーとは『オッペンハイマー』で共演しており、偶然一緒になった彼女との撮影現場で、コロナ禍で時間が空いてしまっていた本作制作とドウェインとの橋渡しを相談したそう。『ジャングル・クルーズ』(21)でドウェインと抜群のコンビネーションを披露し、俳優仲間としても信頼関係があったエミリーは「その夜すぐにドウェインに電話して、この映画は絶対にやるべきだって伝えたんです。サフディはすばらしい監督で、ドウェインにとっても最高の物語だから」と当時の出来事について明かしている。この一言がなければドウェインが演じるマーク・ケアーは世界に存在していなかった可能性もあるのだ。
さらに、ドーン役を深く掘り下げたエミリーの役作りは、マーク・ケアーという人物像をより丁寧に観客に伝える手助けをしたと言える。エミリーは「ドーン本人に話を聞くことが大切でした。
ケアーとの関係について、別の視点があるはずだと感じていたから。それで彼女に連絡して、あなたの話を聞いて、代弁者になりたいと伝えました。ドーンの経験の多くは過酷なものでしたが、彼女の語ったことをすべて受け止め、映画の中に織り込んでいきました」とドーン本人とコミュニケーションをとった上で挑んだ役作りの秘話について明かしており、本作の基となったドキュメンタリーではあまり詳しく描かれていなかった彼女の内面を丁寧にすくい上げることで、ケアーと共依存関係にあるパートナーという難役にリアリティと奥行きをもたらした。その結果、“霊長類ヒト科最強”と恐れられた男、マーク・ケアーの知られざる挫折と再生に迫る魂の物語により深い説得力を生み出している。
第96回アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされた実力派、エミリー・ブラントは、公開中の映画『プラダを着た悪魔2』でも重要なキャラクターを演じている。『プラダ~』で最先端の流行を追いかけ、華やかなファッションを着こなす一方で、本作では1990年代当時のリアルなファッションに身を包んだ。当時の写真を収集し、ドーン本人のスタイルと照らし合わせたそのルックは印象的で、中でも、解禁となったメイキング画像で纏う白いドレスは、実際にある試合でドーンが着ている姿を見事に再現したものだそう。90年という時代を完璧に表現するエミリーの装いにも注目してほしい。
『スマッシング・マシーン』は5月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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