細部に宿るこだわり、イ・ドンウク&岡田将生&玄理の撮影裏も「殺し屋たちの店 2」撮影現場レポ
ディズニープラスで全話独占配信中の韓国ドラマ「殺し屋たちの店 2」の制作現場に潜入、世界中の視聴者を惹きつけた本作の撮影現場の模様が公開された。
本作は、唯一の保護者だった亡き叔父ジンマン(イ・ドンウク)が残した“危険な遺産”である、殺し屋たち御用達の武器販売店を譲り受けた主人公チョン・ジアン(キム・ヘジュン)が、謎の殺し屋たちから自らの命と店を守るため、“逃げ場ゼロ”の極限バトルを繰り広げる、手に汗握るノンストップ・サバイバル・サスペンス。
2024年8月に始動した本プロジェクトは、同年12月のプリプロダクションを経て、2025年4月10日にクランクイン。日本をはじめ各国から集まったメディアを対象に、撮影セットの一部を公開する「セットビジット」が韓国・坡州(パジュ)の撮影スタジオで行われた。
シーズン1からさらにスケールアップしたアクションと、緻密に作り込まれた世界観。その裏側には、俳優陣の身体能力や演技力だけでなく、巨大な撮影セット、特殊な撮影設備、細部までこだわり抜かれた美術・衣装、そしてそれらを支える多くのスタッフの存在があった。
韓国エンタメの現場を支えるパプチャがお出迎え
ソウルから約2時間かけて近郊の町・坡州(パジュ)へ。スタジオに入る前に案内されたのは食堂。
そこにはビュッフェ形式で、温かな韓国家庭料理がずらりと並ぶ。
韓国エンタメの撮影現場ではお馴染みのパプチャ(ケータリング)で、スタッフやキャストがいつでも食事を取れるよう、充実した環境が整えられている。さらに屋外にはコーヒートラックも用意され、好きなタイミングでドリンクを注文することができる。
長期間にわたる大規模な撮影を支えているのは、カメラの前に立つキャストだけではなく、こうした細やかな環境づくりからも多くのスタッフが一丸となって作品を作り上げていることが感じられた。
シーズン2でアップグレード「殺人ロボット」の最新モデルと対面
スタジオの扉が開いた瞬間、目の前に現れたのは、劇中に登場する四足歩行ロボット。滑らかな動きでこちらへ近づいてくるその姿は、どこか生き物のようでもあり、何とも言えない不気味さ。このロボットはシーズン1で使用された機体をアップグレードした新バージョン。今作のために改良・制作されたオリジナルロボットで、関係者以外に披露されるのは今回が初めてだという。
殺人ロボットに先導されながらスタジオの奥へと進むという粋な演出に、メディア陣は一気にドラマの世界へ引き込まれていく。
テニスコート2面分の巨大スタジオに複数のセットが集結
スタジオは、なんとテニスコート約2面分。広いスタジオ内には複数のセットが点在し、それぞれが実際の撮影で使用されている状態で残されていた。夜遅い時間にもかかわらず、多くのスタッフがそれぞれの持ち場で作業を続けている。
この日撮影されていたのは、ジンマン(イ・ドンウク)とJ(岡田将生)、Q(玄理)によるホテルのシーン。廊下のセットでは、J役の岡田がワイヤーアクションのリハーサルを行い、ホテルのリネン室では玄理とイ・ドンウクが撮影を進めていた。静寂に包まれたスタジオに、スピーカー越しに「レディ!アクション!」という声が響く。
すると、それまでとは一変して、現場に張り詰めた空気が流れた。
清掃員姿の玄理をイ・ドンウクが抱きかかえるシーンは、まるで社交ダンスのひと幕のよう。その上、そのシーンが本編ではわずか数秒のカットになるにもかかわらず、キャストとスタッフが動線やカメラワークなど細部を何度も確認し、繰り返し撮影していたことにも驚かされる。
一瞬の映像にも一切妥協しない姿からは、作品のクオリティを支えるキャストとスタッフの高いプロフェッショナル意識がひしひしと伝わってきた。
細部に宿る圧倒的なこだわり、映像の外側まで作り込む制作陣
案内役を務めたのは、イ・ソンフンプロデューサー、衣装デザイナーのチェ・ジウン氏、プロダクションデザイナーのイ・ミギョン氏。それぞれの専門分野から、セットや衣装に込められたこだわり、撮影の裏側を丁寧に解説してくれた。
最初に案内されたのは、大きなコンテナ。中には、ジンマンが拠点とする臨時店舗が作られていた。壁一面には大小さまざまな銃器や武器が並び、どれも本物と見間違えるほど精巧な仕上がり。
さらに奥には、チョ・ハンソン演じるベールの顔の仮面を制作するための3Dスキャナーも設置。続いて案内されたのは、小型コンテナのセット。内部は畳2畳ほどしかない非常に狭い空間だが、その下には車両の揺れを再現する「ジンバル」が設置されていた。実際に中へ入ってみると、その狭さは想像以上。
さらにジンバルが動くと、立っているだけでも一苦労するほどの不安定さ。この限られた空間で激しいアクションを繰り広げる俳優たちには、演技力だけでなく、相当な身体能力も求められることが分かる。
3~4か月かけたセットデザイン、1か月半に及ぶ制作とさらに続く小道具づくり
その後も、床にべっとりと付着した偽血が生々しいバビロンの機密コアサーバー室、「マーベリック」と呼ばれるバギー車、岡田が使用したバイク、玄理がロシア人と戦ったクラブのトイレ、ジアンが1人で暮らす海辺の一軒家など、数多くのセットを見学。
どのセットにも共通していたのは、「映像に映る部分だけ」を作っているのではないということ。
プロダクションデザイナーのイ・ミギョン氏によると、セットデザインには3~4か月、実際の制作だけでも約1か月半を要し、さらに小道具の仕上げにも2~3週間を費やしたという。数秒しか映らない小道具や、画面の端に映り込む背景にまで、膨大な時間と労力が注ぎ込まれている。
さらに、イ・ドンウク、岡田、チョ・ハンソンらが実際に着用した衣装も展示。衣装デザイナーのチェ・ジウン氏は、ダークな物語だからこそ衣装には色を取り入れ、それぞれのキャラクターが単調に見えないよう、異なるスタイルを意識したと説明した。キャラクターの個性を形作る衣装もまた、作品の世界観を構築する重要な要素となっている。
岡田将生のスタイリッシュなアクションの裏側も! 本人が挑んだエレベーターシーン
2話で岡田演じるJが、ジンマンの元上司を殺害するエレベーターのセットでは、貴重な撮影秘話も飛び出した。
このシーンでJはヘルメットを着用しているため、当初はスタントマンが演技を担当する予定だったが、岡田のアクションを見たスタントコーディネーターが「本人が演じてもいいだろう」と判断。最終的には岡田自身がアクションに挑戦することになったそう。
アクション経験が全くないと話す岡田だが、「基礎が全くなかったので、スタントチームと一緒に、一からトレーニングを受けました。ドンウクさんは本当に気配りが行き届いた方で、一緒にアクションシーンをこなす時には、丁寧に指導してくれました。これ以上ないほど素晴らしい経験でした」と話していた。
劇中で見せるスタイリッシュなアクションの裏側には、俳優自身の挑戦と、それを支えるプロフェッショナルたちの判断があった。
銃痕が残る一軒家で銃撃戦を体験
ツアーのクライマックスを飾ったのは、ジアンが1人暮らしをしている離島の一軒家。外観は韓国・統営(トンヨン)に実在する家で撮影されている一方、激しい戦闘シーンはスタジオ内に再現されたセットで撮影されているという。セットには、わずか2日前に撮影された銃撃シーンの銃痕が生々しく残されており、臨場感がたっぷり。
ここでは、参加者の中から2人がバビロンの戦闘員が着用していた特殊効果入りのタクティカル装備を身につけ、実際の銃撃シーンを体験することができた。
銃は見た目以上に重量があり、扱いに慣れていないと、発射時の反動で後ろに跳ね飛ばされてしまうほどだという。
圧倒的なスケールと緻密な制作環境が生み出すディズニープラスのオリジナル韓国作品
テニスコート約2面分にも及ぶ巨大なスタジオ。シーズン2のためにアップグレードされたオリジナルの殺人ロボット。車両の動きを再現するジンバルなど、アクションを支える特殊な撮影設備。
数か月をかけて設計され、さらに1か月半以上をかけて作り込まれるセット。そして、キャラクターごとに細部まで考え抜かれた衣装や小道具。そこには、画面に映る一瞬のために、惜しみなく時間と技術を注ぎ込む制作陣の姿がある。
そして、その高いクオリティを実現するためには、作品の完成度を最優先に考え、必要な制作環境を整え、世界基準の作品を生み出すための大規模な制作体制が欠かせない。キャストの演技力、スタッフの技術力、そして大規模な制作環境が、本作ならではの迫力とリアリティ、そして緻密な世界観を生み出している。
こうした数え切れないほど多くの人々の情熱と、膨大な時間、そして作品の完成度を追求するための技術と環境が、世界中の視聴者を惹きつけている。
「殺し屋たちの店 2」はディズニープラスにて全話独占配信中。
(シネマカフェ編集部)