少女から大人の世界へ。映画人が「17歳」を愛するワケ、いま注目したい「17歳」
(Photo:cinemacafe.net)
17歳というと、青春を象徴するお年頃。そのせいか映画でも、この年齢の主人公が少なくありません。ちょっと前になるけれど、ウィノナ・ライダー主演で少女特有の危うさを見事に描いていたのが『17歳のカルテ』。まだ初々しいスカーレット・ヨハンソンとソーラ・バーチの無愛想な様子が妙にリアルな『ゴーストワールド』。最近でも、キャリー・マリガンを主演に17歳を目前にした少女の揺れ動く心を描いた『17歳の肖像』や、愛を知らない少女が新しい人生を見出していく様子を映し出した『プレシャス』など、引きもきりません。
昔17歳だった人々には多少の覚えがあるでしょうが、どこか不安定で焦りやイライラなどを抱えがちな年齢なのは確か。18歳というと、世界的にも大人として認められ始められる年齢ですが、17歳はいつでも子供扱い。育った時代や環境、抱える問題は違っても、子供でもなく大人でもなく、どこかモヤモヤしていて曖昧、それでいて成長著しい面白い年齢なのです。
映画人たちもそういう共通点に描き甲斐を見出しているのかもしれませんね。
世界、そして映画界にもいろいろな17歳がいる中で、今注目したいのが映画『ウィンターズ・ボーン』に登場する大人びた少女、リー・ドリー。