「30歳のおじさん」斎藤工の学生姿に女性ファン騒然!
(Photo:cinemacafe.net)
「麻雀放浪記」などで知られる阿佐田哲也が色川武大の名で発表した自伝的小説を映画化。文学新人賞を受賞するもその後、全く小説が書けずに賭け麻雀で生計を立てる主人公を中心に、綱渡りの人生を歩む若者たちの姿を描く。
会場に詰めかけた女性ファンの「キャーッ」という黄色い声援に迎えられた斎藤さん。「『キャーッ』ってキャラじゃないですよ(笑)。30歳のおじさんですから」と照れくさそう。この日は、メイキング映像を上映しながら撮影をふり返ったが、モニターに斎藤さんが演じた高校時代の主人公・武の映像が映し出されると会場は騒然!制服姿の自身を見やり、斉藤さんは「おかしいよね、学生とか…」と苦笑を浮かべていた。自身の学生時代について「全然モテなかった」と語るが、「えー?」と会場からは疑惑の声が上がり、斎藤さんは「本当です。
『モテキ』を観たけど、あれはおれの映画ですから(笑)!」と語り、会場は笑いに包まれた。
不器用に生きる武やヒロインの生き方については「自分も不器用です」と自らを重ね合わせる斎藤さん。「僕はソーシャルメディアなんかも一切してないアナログな人間。多くの人と繋がるよりも一人の人間と深く繋がり、向き合いたい」と己のスタイルを明かす。
『不良番長』シリーズの内藤誠監督にとって25年ぶりの劇場映画カムバック作となり、『不良番長』主演の梅宮辰夫もゲスト出演を果たしているが、斉藤さんは「僕の父が、内藤組のスタッフとしてカチンコを叩いていたことがあった」と意外な縁を告白。「25年の歳月が監督にとってはブランクではなく、その時間を置いたことが(監督と梅宮さんの)関係を強くしている」と語った。
ここ数年、NHKの大河ドラマなども含め大作への出演が目立つが「大作や家族で楽しむ作品は娯楽として必要だと思いますが、自分が好きなのはこういう(『明日泣く』のような)映画。大衆が観に行かないものに美学を感じるし、大事にしていきたい。
これが本拠地という気持ちです」と強い思い入れを明かした。
劇中で描かれる昭和の時代の匂いに対しても強い共感を示す斎藤さん。「昔は、“察する”とか受け手が想像を膨らませていくもので、恋愛も露骨ではなくて恥じらいがあった気がします。全てをお互いにさらけ出すというよりも想像する部分が強い――そこが醍醐味なのかな。昔は家の電話でコンタクト取ってたわけで、鬼のようなオヤジがいて、般若を越えていかなくちゃならなかったですからね(笑)」と、いまとは違うもはや遠い昭和の時代に思いを馳せていた。
『明日泣く』は11月19日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。
■関連作品:
明日泣く 2011年11月19日より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開
© 2011 プレジュール/シネグリーオ
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