【シネマモード】『50/50』を書き上げたW・レイサー「人生に必要なのは、笑い」
(Photo:cinemacafe.net)
まじめで実直、お酒やたばこなど特に体に悪いこともしてこなかった普通の青年・アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が27歳という若さで5年生存率50%というがんを宣告されるところから始まる映画『50/50 フィフティ・フィフティ』。これだけ聞くと、シリアスなヒューマン・ドラマかと思ってしまいますが、何と本作は、アダムの闘病生活と、突然訪れた“非日常”の中で巻き起こるさまざまな騒動をユーモアあふれるタッチで描き、本国アメリカで高い評価を得ているコメディです。がんを題材にしたコメディとは前代未聞ですが、これが妙にリアルで、笑って、泣けて、面白い。それもそのはず、物語の基となっているのは、本作の脚本家で製作総指揮も務めるウィル・レイサーのがん克服体験。そこで、来日したレイサー氏に、映画誕生の裏側について聞いてきました。
「体調はどうなのかしら?」とちょっと心配しながらインタビュールームに入ってみると、そこにいたのは極めて元気な好青年。すっかり病に打ち勝って、笑顔を見せるレイサーは現在31歳だ。
「映画で描かれているのは6年前の体験にインスパイアされた物語なんだ。