役所広司×小栗旬インタビュー ふたりだから語れる、「映画を撮り続ける」ワケ
(Photo:cinemacafe.net)
「メガホンを握る」という言葉で表現される映画監督の仕事だが、どうやらメガホンよりも頭を抱えている時間の方が長そうだ。この2人はどうだったのだろうか?『南極料理人』の沖田修一監督が、ある地方の村を舞台に映画作りの現場のドタバタを描いた最新作『キツツキと雨』。映画のことなど何も知らないままに映画作りを手伝うことになる武骨なきこりを役所広司が、そしてゾンビ映画を撮影する気弱な映画監督を小栗旬が演じる。ご存知の通り、2人は映画監督の経験アリ。さてさて、役所さんと小栗さんの目に沖田組の現場はどのように映ったのか?この2人だから語れる(?)映画監督とは――?
まずは役柄について話を聞こう。役所さん演じる克彦は、半生を山で過ごしてきた生粋のきこり。なぜか自分でも分からぬままに、映画作りに入れ込み、定職につかない息子(高良健吾)とはろくにコミュニケーションが取れないのに、小栗さん扮する頼りない新人監督・幸一に対してはなにくれとなく世話を焼く。年齢も育ってきた環境も異なる2人の噛み合ってるんだかないんだかというやり取りが何ともユーモラスで魅力的だが、役所さんは、克彦の胸中をこう分析する。