くらし情報『オスカー俳優を唸らせた15歳、トーマス・ホーン 未知なる旅路で見つけた喜び』

オスカー俳優を唸らせた15歳、トーマス・ホーン 未知なる旅路で見つけた喜び

(Photo:cinemacafe.net)

(Photo:cinemacafe.net)

『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』『愛を読む人』──これまでに撮った長編映画のすべてが、米アカデミー賞にノミネートされている名監督スティーブン・ダルドリー。4作目となる『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』もまた作品賞と助演男優賞(マックス・フォン・シドー)の2部門にノミネートされ、賞レースに欠かせない監督として脚光を浴びている。また、監督に見出され、本作をきっかけにハリウッド映画界に新しい風を吹き込んだトーマス・ホーンの存在も注目したいところ。現在、高校1年生。自由な時間はほとんど言語の本を読み学んで過ごすという勉強家の15歳の少年の目に、映画の世界はどんなふうに映ったのだろうか。

原作は9.11文学の金字塔として世界的なベストセラーを記録したジョナサン・サフラン・フォアの同名小説。大好きな父親を失った少年が、最愛の人の死を乗り越え成長していく、喪失と再生の物語だ。この原作を読んで、主人公の主観的視点に衝撃を受けたという監督は、オスカー少年のキャスティングからスタートさせた。
並外れた知能、純粋さと洞察の深さ、過敏さと大胆さ、理解不能な感覚と理解したいという欲求を自然に演じることのできる子役を探し出すことは、当然困難に思われたが、運命の女神は微笑んだ。

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