“ファーストレディ”の決戦控えるカーラ・ブルーニ W・アレン監督作での新たな勝負
(Photo:cinemacafe.net)
来る5月6日、フランスでは注目の大統領選挙の決戦投票がいよいよ行われる。最大野党・社会党のオランド候補との一騎打ちで、現職のサルコジ大統領の苦戦が囁かれる中、大統領夫人でありフランスを代表する歌手のカーラ・ブルーニがファーストレディでいられるのか否か?ということにも注目が集まる。命運を賭けた戦いを控える彼女だが、自身のキャリアの中で既に新たな一歩を踏み出している。彼女を新境地に導いた人物こそ、巨匠ウディ・アレン。彼の最新作にして最高傑作との呼び声高い『ミッドナイト・イン・パリ』で、カーラは本人役以外で映画初出演を果たしているのだ。
昨年のカンヌ国際映画祭でのオープニング上映以来、各国でウディ・アレン監督のキャリア史上最大のヒットを記録している本作。パリを舞台に、オーウェン・ウィルソン扮する現実逃避ぎみな男が夜ごとに1920年代の花咲くパリへとタイムスリップを繰り返し、偉大な芸術家たちに巡りあうという奇想天外な物語だ。そこに登場するロダン美術館のツアーガイドを演じるのがほかでもない、現ファーストレディのカーラである。
アレン監督ほどの巨匠とはいえ、大統領夫人を役者として抜擢するのには相当の勇気が要りそうなものだが、その経緯にはこんなエピソードが。実は、アレン監督は妻と妹と3人で、サルコジ大統領夫妻に朝食に招待された際に、ほとんど冗談のようにカーラに役のオファーをしたそうなのだが、それまで監督は彼女が高名なシンガー・ソングライターであることは知らなかったとか。カーラとお喋りする中で、彼女の美しさとチャーミングな魅力の虜になったアレン監督はオファーすることを思いついてしまったのだという。「彼女には『そんなに長い時間は使わせないし、リハーサルする必要もない。2、3日やってきて撮影するだけだよ』と話したんだ」とアレン監督。「そしたら『ええ、それは楽しそうね。私の孫に、おばあちゃんはちょっとだけど映画に出たのよ、って話せるようになりたいわ』と言ったんだ」と。
カーラにとっては本人役以外での映画出演は初めてだったが、アレン監督は「全てのシーンを彼女はとてもうまくやってくれた。
もっと大きな役でも、同じくらいうまくやったんじゃないかと思う。でも映画の撮影に7週間休みをもらうっていうのは、彼女には現実的ではないと思ってね」と手放しで絶賛。共演したオーウェン・ウィルソンも「彼女はとても優雅で、僕にもクルーのみなにも親切だった。あの国の最高の大使だよ」と彼女のファンの一人になった様子。
知性あふれる美しさで男性陣をたちまち虜にしたカーラ。果たして、彼女はこのままファーストレディのままでいられるのか?
『ミッドナイト・イン・パリ』は5月26日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。
■関連作品:
ミッドナイト・イン・パリ 2012年5月26日より新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開
Photo by Roger Arpajou -(C) 2011 Mediaproduccion, S.L.U., Versatil Cinema, S.L. and Gravier Productions, Inc.
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