『レンタネコ』市川実日子 心の穴ぼこは「埋める」から「ほうっておく」へ
(Photo:cinemacafe.net)
友だちや恋人、家族、同僚…誰かしら傍にいたとしても、なぜか寂しさに襲われるときがある。そんな心にぽっかりと空いた穴ぼこを埋められるモノは人それぞれで、映画『レンタネコ』に登場する人々の場合は“猫”の存在がその穴を埋めてくれる──。「♪レンタ~ネコ、ネコ、ネコ。寂しいヒトに、猫、貸します」と呼びかけながら、穴ぼこの空いた人と猫との出会いを手伝うヒロイン・サヨコを演じた市川実日子。30代を迎え、大人の女性に近づきつつある市川さんの心の中にも確かに寂しさはあった。市川さん、その寂しさとどう向き合っているんですか?
30代を迎えて変わった“穴ぼこ”の受け止めかた
「以前は、かわいい文房具や素敵な洋服を買ったり、友だちと会ったりして穴ぼこを埋めようとしたこともありました。今でも無意識にそうしているかもしれないけれど、埋めるために何かをしても埋まらないときもあるんですよね。それに気づいてからは、敢えて何かをしたりしないように。
ああ、穴ぼこ空いているな…って、空いていることを受け止めて知っておくことも大切だと思うんです。だから今はほうっておきます(笑)。